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2006年9月27日

「法律以前」 なら、法で縛るな!

例の「国旗国歌訴訟判決」の関連では、私は小泉前首相の「法律以前の問題」という見方と、原則的に同じスタンスである。

しかし、私は「だったら、法的に縛るなよ!」とも言いたいのだ。そもそも私は、日の丸と 『君が代』を、法律で国旗、国歌に制定することには反対だったのだから。

日本の国旗が日の丸で、国歌が『君が代』であるというのは、平成 11年に正式に法制化された。いわゆる「国旗国歌法」というやつである。私は、この法律制定にあたり、どうして「いわゆる右派」の多くも賛成したのか、不思議で仕方がなかった。

だって、こんなことは別に法律で成文化しなくてもよかったじゃないか。国際的にもずっと前から、日本の国旗は日の丸で、国歌は『君が代』と、認識されていたではないか。だったら、慣習法的に、そういうことにしておけばいいではないか。

第一、成文法よりも慣習法の方が強いのである。成文法だと、ある日突然、国会で別の旗を国旗にし、別の歌を国歌にする法案が通ってしまうことだってあリ得るのだ。慣習法だったら、そんなことはない。長年の伝統は、容易には覆されない。

国旗、国歌を尊重することが「法律以前」だというなら、法律なんかで縛らなければよかったのである。

そして、私はそれが「法律以前」の問題であると認識しているが故に、今回の問題では、東京都にも、教師側にも、「無粋の極み」という印象を持つほかないのである。

都側の強権的な態度もあまり気にくわないが、地裁段階で違憲判決が出たと言って、鬼の首でも取ったように大喜びするような、趣味の悪い教師たちには、自分の子どもを任そうという気には到底なれないのである。

もし米国南部あたりで、国旗、国歌に敬意を表さない教師がいたら、そいつらは夜道を歩けないだろうし、撃たれて死んでもあまり同情されないだろう。あの趣味の悪い教師たちには、「ここが日本で、本当によかったね」 と言ってあげたい。

まあ、わざわざ東京から庄内の田舎まで行って、加藤紘一氏の実家に火付けをするような悪趣味も、いるにはいるけど。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

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コメント

公立学校の式典において国家を歌わず起立もしない自由が教師たちにあるのなら、
児童・生徒の側にも校歌を歌わず着席したままでいる自由があるということなのでしょうね。
式の進行を妨害したとかいって件の教師たちに怒られそうですが。

投稿: hrk | 2006年9月27日 19:06

hrk さん:

公立学校の式典で、国歌斉唱の際に生徒が起立しなくても、多分、教師は表だってはあまり咎めないだろうと思います。

ただし、国歌斉唱時には起立するものだというのは、法律以前のマナーなので、教職員会は股割き状態で苦しいところでしょうね。

日本という国は,国旗や国歌に関する国際的な常識というのは、学校では教えられずに、サッカー場で教えられるもののようです。

投稿: tak | 2006年9月27日 22:48

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