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2006年9月23日

ばいろんさんから、メールが来た!

嬉しいメールが届いた。実は先月末に Goo メールのアドレスに届いていたのだが、最近、Nifty の方に一本化してしまったので、チェックが遅れ、今頃になって気付いたのだ。

先月 15日のエントリーで紹介した、沖縄の比嘉光龍 (ふぃじゃ ばいろん) さんご本人からのメールである。

まず、おことわりから。15日のエントリーでは、耳で聞いた感覚が横文字っぽかったので、カタカナで「比嘉光龍(バイロン)さん」 と書いてしまったが、正しいかな表記は、「ふぃじゃ ばいろん」 さんだったのだ。(ばいろんさん、ごめんなさい)

15日のエントリーでも書いたが、ばいろんさんは、ラジオ沖縄で 「光龍ぬピリンパラン日曜日」 という番組をやっていらして、そこでは、徹底してうちなぁぐち(沖縄ことば)でしゃべる。そして島袋幸子さんというアナウンサーが、それを日本語で受けるという、とてもアバンギャルドなスタイルである。

そして、この番組で流れてくるのは、沖縄の古い民謡ばかりで、これまた徹底している。そして、その古い歌への思い入れ、歌い手へのリスペクトが半端じゃないのだ。

私は自分の演奏する音楽 (私が以前ミュージシャンだったことは、「追憶の荻窪ロフト '75」というエントリーで書いた) でも、ロバート・ジョンソン以前の古いブルースとか、とにかく、そんな古っぽいのに傾倒しているので、ばいろんさんの姿勢にはとても共鳴してしまう。

今回の 「はゐさゐ (こんにちは)」で始まるばいろんさんのメールで知ったのだが、彼の奥さんは、山形県の天童市出身なんだそうだ。これで、ますます親近感が増した。そして、先月 20日に初めて山形県に行かれたそうだ。天童温泉には入ったかな?

ばいろんさんは、こう書かれている。

うちなぁんちゅでもあまり私のやっていることが最先端すぎて理解してくれないのにもかかわらず、山形県出身のかたが2人も(妻も含め)理解してくれていることに対して一人小躍りしている所です(笑)

へぇ、ばいろんさんの試みは、沖縄ではあまり理解されていないんだ。意外である。私は先月 13日の日曜日、沖縄をレンタカーで廻りながらばいろんさんの放送を聞き、うちなぁ文化の奥行きに感嘆し、うらやましくてしょうがなかったのに。

実際は、どうやら日本内地側から発した「沖縄ブーム」もあって、うちなぁんちゅ自身も過去の傷が癒され、郷土文化の誇りが取り戻されつつある途上のようなのだ。おぉ、それならば、どんどん取り戻してもらいたいものである。庄内人としても、そっちの方向でいきたいから。

ばいろんさんは、こうも言っている。

それで私はうちなぁの歴史をすべてしょってやるぐらいの勢いで日々楽しんでうちなぁぐちをあちらこちらのマスコミで使っています。

素晴らしい。私だって、「庄内力養成委員会」というサブサイトを持ってるぐらいだから、できればどんどん庄内弁を使いたい。しかし、東京では全然通じないので、しかたなく標準語を使っている。

庄内弁より通じにくい「うちなぁぐち」を、楽しんで使うというのは、ちょっとした胆力である。きっと、どこかで思いっきりインパクトのあるターニングポイントがあったに違いない。興味あるところである。

それにしても、とにかく私は、ばいろんさんの番組を、内地にいても聞きたいのである。ポッドキャスティングでもなんでもいいから、どうにかできないものだろうか。賛同者を募るぞ。

なお、以前のエントリーでは、「ウチナーグチ」と表記していた分も、今回はばいろんさんに倣って、「うちなぁぐち」と書かせていただいた。それから、「比嘉」という名字は 「ふぃじゃ」 と発音するようだが、「ひ」が「ふぃ」になるのは、私としては、なじみ深くて懐かしい。

というのは、前にも 「現代の奥に潜む古代」 というエントリーで書いたが、死んだ祖母が「はひふへほ」を「ふぁふぃふふぇふぉ」と発音する人だった。奈良時代までは、都でもそうした発音だったというのが、音韻額の研究で確認されている。

庄内とうちなぁ、それほど遠くないところにあるようだ。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

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