曲がり角をとっくに過ぎた mixi
近頃、mixi が何かと話題だ。上場したとたんについた 300万円近い株価が 220万円を切ったとか、ファイル共有ソフトで流出したやばいデータの持ち主が mixi の登録から割り出されて大騒ぎになったとか。
私も一応 mixi 会員なのだが、ほとんど放置状態だ。なぜか性に合わない気がする。
Wikipedia で知ったのだが、mixi の発行 ID 数をリアルタイムで表示する mixi カウンター というのがある。先日、ID 数が 700万を突破したと発表されたが、もう既に 708万なにがしの数字になっていて、しかも、リロードなしに、見る間にちょこちょこ増えていく。
このカウンターを公開しているはまちや2さんという方は、別に株式会社ミクシィの関係者でもないようなのだが、どうやってこの数字をつかんでるんだろう。他にも mixi 関連ツールをいくつか公開しているみたいで、まあ、かなりはまってらっしゃることだけは確実だ。
それにしても、発行 ID 数が 708万というのは尋常じゃない。総務省は今年 9月 1日現在の日本の総人口を、約 1億 2770万人と推定している (参照)。この推定値を元に、mixi の会員資格を有する 18歳以上の人口を計算すると、約 1億 500万人になる。
1億 500万人を 708万で割ると、なんと、18歳以上の日本人の、ほぼ 15人に 1人が mixi 会員ということになってしまう。中には禁止されている複数 ID 取得をしている会員も少なくないらしいので、実際にはこんなことはないのだが。
しかし、NetMileリサーチが同社に登録したモニターのうちから抽出した 1000人を対象に調査したところ、 21.9%が、mixi を利用していると回答したそうだ。こうなると、ヘビーなインターネット利用者を集めたら、まさに、石を投げれば mixi 会員に当たるという状態になっているとみていいだろう。
mixi は招待制なので、参加者の素性が明らかになり、健全で安心感のあるコミュニティが維持されるといわれているが、ここまで広がってしまったら、この謳い文句の実態はほぼ失われてしまっているといっていいだろう。
実際にちょっと調べてみれば、捨てアカ(捨てアカウント)なんていう言葉が横行しており、1人でいくつものアカウントを取得しているというケースが散見する(参照)。ここまで来たら、インターネットに普通にみられる無法地帯的性格が露わになってくるのも、時間の問題だろう。
私が mixi 会員になったのは、自分のサイトへのリンク元が mixi 内になっていることが多いので、この(一応)クローズドなネットワークの中でどんな風にいわれているのか覗いてみたいという、不純な動機からというにすぎない。
覗いてみれば、コミュニティの話題で「こんなこと言ってる人がいるよ」ってな感じのリンクがほとんどで、別にどうということもないのだった。もっとディープにクサされたりしているのかと思ってたけど。
ちなみに、mixi に限らず、当サイトへのリンクの典型例の一つは、「的を得た○○」という発言に対して「的は "射る" ものだろ」と、ステロタイプな突っこみがあり、それに対して、「あながち間違いじゃないみたい」と、当サイトの こちら のページにリンクしちゃうというものだ。既にインターネット上では、「お約束プロセス」化しつつあるんじゃなかろうか。
話を元に戻すが、ともあれ、上記に 「(一応)クローズド」 と、括弧付きで書いたように、今や、mixi が文字通りクローズドであると信じている会員は、よっぽどノー天気である。mixi 内のやりとりをコピーして、2ch や自分のサイトでさらすなんてことは、やろうと思えばいくらでもできる。(私はやらないけど)
いくら SNS でも、個人情報は必要以上に明かさない方がいいに決まっている。
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