中秋の名月の建前と本音
今日は旧暦の 8月 15日。ということは中秋の名月でお月見なのだが、台風と秋雨前線の影響で、日本の北と南の端っこの方を除くと、月は見られそうにない。
ただ、今年の場合、本当の満月は旧暦の 15日とはちょっとずれて出現する。明日か明後日の月の方が、満月っぽいのだ。
旧暦というのは月の満ち欠けに沿っていて、一日が新月で十五夜が満月と、大抵の人は思っているのだが、実際には誤差が生じる。何しろ旧暦というのは「閏月 (うるうづき)」というのが設定されているほどで、今年も 閏七月というのがあって、1年が 13ヶ月あったりするのだ。
それぐらい、しょっちゅうズレズレになっているのだから、十五夜が満月でないぐらいは、朝飯前であるんである。今年の場合は、十五夜にあたる今日(6日) の月齢は、13.6。そして明日の月齢が 14.6、明後日が15.6 になる。
ぴったり 15.0 というのが理想的な満月なのだが、そんなことは、そうしょっちゅうはない。この先では、来年の 2月 3日が、ぴったり 15.0 になるというぐらいのものだ。
だから今年の中秋の名月は、建前を取るなら本日のちょっと痩せた満月で我慢しなければならないし(どうせ、このあたりでは見えないけど)、本音で迫っても、明日の満月ちょっと手前、明後日のちょっと過ぎというところで手を打つしかない。
名月というのは、かなりの部分、建前で運用していくしかないもののようなのだが、細かいことにこだわらずに見上げれば、やはり秋の月は美しい。
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