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2006年12月13日

3年経って日の目を見たページ

近頃、「知のヴァーリトゥード」 の中の「和式と洋式 - 便器の形の考察」というページへのアクセスがやたらと多い。リンク元をたどると、案の定、個人ニュースサイトだ。

しかし、面映ゆいものである。このページは「ニュース」なんかでは全然なく、3年 2ヶ月も前に書かれたものなのだ。

内容は、何のことはない、和式と洋式の便器の形から、思いつく限りのことを羅列しているだけの話で、とくにどうということはない。だが、あるニュースサイトでは、「マニアックな考察」と紹介されている。

そんなにマニアックかなあ。

ことの発端は、トイレの形の違いについて、ある方から BBS に書き込みがあったことだ。高校時代の教師が、「日本人は性質上自分のしでかしたことを確認する傾向がある」ために、和式トイレの形はあんなになったと教えてくれたというのである。

そう言われるとそんな気がしないでもないが、ここで安易に納得してしまっては、へそ曲がりの沽券に関わる。「そりゃ、おかしいんじゃないか」と言わなければ気が済まない。

そこで、あんな考察が始まってしまったのだ。つまり「自分のしでかしたことを確認」しやすい形状の和式トイレというのは、水洗の普及して以後の、たかだか 50年ほどの歴史しかなく、それ以前は「ぼっとん式」だから、確認なんかしにくいじゃないかということだ。

日本人は、戦後になって急に「自分のしでかしたことを確認」したがるようになったのか。もしそうだとしたら、戦後民主主義の考察の有力な手がかりになりそうだが、決してそんなわけではあるまい。

いかにももっともらしいお話は、疑ってかかった方がいいという、例証のためのページだと思って頂ければいいのである。決してマニアックな考察をしたわけじゃない。だから、ちょっとフェティシュな傾向のサイトからリンクされたりもしているけれど、それは恐縮の限りである。

それにしても、「石の上にも三年」とは、よく言ったものである。こうして、3年以上も経ってから、ようやく日の目を見るというページもあるんだなあと、しみじみ感慨に浸っている次第である。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

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