ビスタが "95" 以来の大変革?
金沢出張の帰りに買った夕刊フジ 12月 8日付に、山田祥平氏が、ウィンドウズ・ビスタについての記事を書いている。「"95" 以来の大変革」 なんだそうだ。そうかなあ。
私の育った業界誌紙の世界では、普通こういうのを 「提灯記事」 と言うんだけどなあ。どういう利害関係があるんだか知らないけど。
ビスタが 「大変革」 であるとの理由はいろいろ書いてあるが、まとめると以下のようになる。
- 11月 30日に東京都内で行われた MS の発表会で、ダレン・ヒューストン代表執行役自らがデモを行なった。
- これまでの 5年間、ソフトはセキュリティ確保が最優先課題となり、新製品開発は難産になっていたが、ようやく完成した。
- ビスタは過去のソフトや周辺機器との互換性を最大限に保っている。
- 最新ハードの性能をフルに発揮する仕組みも盛り込んでいる。
これだけである。これ以上は、どう探しても書かれていない。「大変革」 というには、あまりにも呆気ない。これで、いくら原稿料もらってるんだろう。
代表執行役が自らデモしたというのは、危機感の表れとみることもできるし、開発に 5年間かかったからといって、「それがどうした」ということでしかない。
過去の遺産との互換性が保たれるのは当然のことだし、それを完全に行なうには、バージョンアップなんてしないことの方が簡単だ。
さらに、最新ハードの性能をフルに発揮する仕組みといっても、それを求めるユーザーニーズがあるかというのも疑問だ。ほとんどのユーザーは、最新ハードの性能を、フルになんか使っていない。
そして、最新ハードの性能をフルに発揮させるには、わざわざこれまでより重い OS なんて使わない方がいい。せっかくハードが進化しても、新 OS はさらなる重荷を負わせて、スピードを落とすだけとみることもできる。
確かに、ウィンドウズ 3.1 から 95 へのバージョンアップは、大変革といってもいいものだった。しかし、今度のバージョンアップがそれに匹敵するというのは、どうみても言い過ぎだろう。
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