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2006年12月20日

日本の酔っぱらいと中国の自動車メーカー

ちょっと旧聞だが、飲酒運転と飲酒事故で行政処分を受けたドライバーに警察庁が実施した調査(参照) というのをみると、ほとんどがものすごく身勝手な答えをしている。

195人に調査しているのだが、「酔っていないと思った」が 72人と最多。「事故を起こさない自信があった」というのも 22人いた。

冒頭に「ものすごく身勝手な答え」と書いたが、しかし、一昔前どころか、ほんのちょっと前なら、これで十分に通じていたのだ。宴席などで「車を運転しますから」と断っても、「まあ、ビール 1杯ぐらいなら、いいじゃないですか」なんて勧められるのは、日常茶飯事だった。

これで軽い気持ちで、「それじゃ、お言葉に甘えて」なんて飲んじゃってた(あるいは今でも飲んじゃう)人というのは、「事故を起こさない自信」が十分にあるんだろう。しかしどんなに自信があっても、事故というのは一定の確率で起きる。この意味で、やはり「ものすごく身勝手な答え」なのである。

で、唐突だが、私はこのお話と、Youtube に載って大変に有名になってしまった「中国製自動車 衝突実験」という動画が、頭の中でリンクしてしまったのである。

この動画というのも、なかなか衝撃的なもので、中国の陸風汽車という自動車メーカーが今年のフランクフルト・ショーにも出品した「陸風」という SUV を、ドイツのADAC(Allgemeiner Deutscher Automobil-Club、ドイツ自動車連盟)という団体が衝突実験にかけた際のものだ。

エアバッグは作動しているものの、そんなのは全然役に立っておらず、ドライバーは時速 64キロの衝突時にボコボコになってしまうというのがわかる。衝突時にキャビンを守る補強という世界の常識が、ほとんど無視されている。

今どき、とんでもない自動車があったものだが、中国側は、国内で既に数万台の販売実績があるが問題は発生しておらず、中国の強制製品認証制度(CCC)もクリアしていると主張して、猛反発しているという。

安かろう悪かろうでも一定の需要があるらしい中国では、そうした需要への対応の方が、人命尊重というトレンドよりも重要というのが事実のようだ。いつまでもこのレベルの状態が続くというわけではないだろうけれど。

日本の飲酒運転ドライバーが現在の中国の自動車メーカーと同じレベルの発想なのか、あるいは、中国の自動車メーカーが、日本の飲酒ドライバー程度の発想なのか。

いずれにしても根底には共通した考え方があり、それこそが、かなり恐いお話だと思うのである。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

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