Web 2.0 は、雰囲気でもつ
japan.internet,com のリサーチ(参照)によると、IT 業界で 今年の流行語トップになった(らしい)"Web 2.0" という言葉の、ネット・ユーザー間の認知率は、52.28% にのぼる。
もっとも、「聞いたことはあるが、意味はわからない」というのが、35.91%で、「理解している」という 16.37% の倍以上なのだが。
そもそも、「聞いたことはあるが、意味はわからない」 というレベルの回答を加えて、「認知率 52.28%」というレポートにしてしまうのが、妥当なのかどうか。私にはちょっと乱暴なような気がするのだが。
それに、この調査記事、執筆者の日本語理解にかなりの問題がある。以下に問題箇所を引用してみよう。(注目箇所を赤太字にした)
調査対象は全国20代~50代以上のインターネットユーザー1,075人。男女比は男性53.49%、女性46.51%、年齢別は10代17.86%、20代19.72%、30代16.84%、40代17.40%、50代以上28.19%。
「調査対象は全国20代~50代以上のインターネットユーザー1,075人」 という表記は、事実としてもレトリックとしてもでたらめで、正しくは、「調査対象は全国10代以上のインターネットユーザー1,075人」 じゃないか。これだけで、このレポートの信憑性はスポイルされている。
それに、この程度の調査で、小数点第 2位までのパーセンテージを出すかなあ、普通。まあ、この辺りは好きずきかもしれないけど。
とまあ、こんなようなことからも感じられるように、"Web 2.0" というのは、「雰囲気のもの」だというのが、最も妥当な理解なんじゃないかと、私は思っている。もともとあった "Web 1.0" がバージョンアップされて "Web 2.0" になったわけでもなく、明確な定義なんてないのだから。
「みんなでいろいろごちゃごちゃ楽しめるようになっちゃったよね」というのが、"Web 2.0" だと思っていればいいんじゃなかろうか。
「ロングテール」なんてものが言い出されたおかげで、パレート理論では量的に 80%を占めるという上位 20%にしがみつかなくても、マイナーはマイナーなりの存在価値が認められたし、おめでたいことである。
この調査によると、"Web 2.0" を知っている層は、検索エンジンに Yahoo ではなく Google を使う比率が高いらしい。何を今さらという気もするが。
ちなみに、最近 1ヶ月の当 "Today's Crack"(ココログ)への検索エンジン経由のアクセスを見ると、Google が76.7%を占めて、圧倒的だ。どうやら、このブログは、かなり "Web 2.0" であるらしい。これもまた「それがどうした」で済みそうな話ではあるが。
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