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2007年1月 2日

大晦日の K-1 は、もう見なくていい

本来なら昨日付で書くべきネタだが、元日用には「予定稿」があったし、元日にふさわしいとも思えなかったので、後回しにした。

何の話かと言えば、大晦日に行われた「K-1 Dynamite」についてである。まともな試合は、所 対 ホイラー の一戦だけ。ああ、「PRIDE」が見たかったといっても、繰り言か。

とりあえず、金子賢 対 アンディ・オロゴン、曙 対 ジャイアント・シルバの 2試合は、金を取って見せるような代物じゃない。金子賢は、格闘技センスなさすぎ (あんなんだったら、私の 30代の頃の方が強かった)。曙の試合は、馬鹿馬鹿しいの一言。

チェ・ホンマン 対 ボビー・オロゴンは、マッチメイク自体が、バラエティ・ショーの発想。ウェイト差ありすぎという点では、永田 対 勝村も、勝村に気の毒すぎた。

明らかにトレーニング不足でバッド・シェイプだったのは、ニコラス・ペタスとセーム・シュルト(曙とシルバは、改めて言うまでもない)。もしかしたら、シュルトはもう下降線をたどってるのかもしれない。

砲丸投げ選手相手に、相手が疲れるまで手こずってしまったのは、武蔵。須藤元気はコンディションの悪さが見え見え(引退は無理もない)だったし、石澤常光は、相変わらず対打撃の防御ができてない。

山本 Kid と魔裟斗も、それぞれ、総合ルールと K-1 ルールで戦ったのだから、勝って当然の試合。

そして、最も後味悪かったのは、秋山成勲 対 桜庭和志のメーンイベント。桜庭のアピールした「秋山の体、ぬるぬるやんけ」疑惑は、今となっては検証の仕様がないが、確かに不自然な動きがいくつかあったということは、言っておこう。

普通、タックルを切るとき、下半身を後ろに引いてがぶるものだけど、あんな風に長靴でも脱ぐようにひょいと回ったりはしないだろうよ。そもそも、最初に秋山が道着を脱いだのはいいとしても、下の方まで脱いじゃって、その下から赤いトランクスが現れたのには、ちょっとしらけた。あそこで、何かあると思うべきだったかもしれない。

そして、確実に言えるのはレフリーの試合を止めるのが遅すぎ。ビデオで流された、山本 Kid 対 須藤元気の「電撃的」なまでのレフリー・ストップと比較したら、同じ団体の試合とは到底信じられないものがある。

あれで、「裏で何もなかった」と言われても、にわかには信じられない。試合を裁いた梅木レフリーのブログは、完全炎上である。かばえないと思う。ただ、レフリーなんかよりもっと問題なのは、サダハルンバ谷川だと思うのだが。

見ようによっては、K-1 はなまじテレビ中継があるので、バラエティにしなければならなかったのかもしれない。その点、PRIDE はテレビがなくなって財政的には大変だろうが、コアなファンをメインに想定することができた。世の中、何が幸いするかわからない。

ただこんなことでは、せっかく盛り上がりかけていた総合格闘技も、プロレスの二の舞になってしまいそうで、ああ、本当に心配である。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

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