命がけで守る「美しい日本」
昨日、朝の TBS ラジオの 「子供電話相談室」 をカーラジオで聞いていたら、先生役の永六輔さんが、餅の食べ方について、子供相手に愚痴を語っておられた。
歳をとってのどにつかえると困るので、餅をサイコロ大に細かく切って、それを電子レンジで温めて食べようとされたそうなのだ。
私は今月 3日のエントリーで、「餅のリスクをマジで軽減せよ」と力説したばかりなので、「おぉ、さすが永六輔さんは、ちゃんと心を配っておられる」と、ちょっと感動してしまったのだ。
ところが、永さんによると、「サイコロ大に切った餅を並べて電子レンジで温めても、結局、ふくらんで皆くっついてしまい、元の大きさに戻ってしまう」のだそうだ。そうか、餅はなかなかやっかいな食い物だったのだ。
それで、娘さんの(映画評論家、エッセイストの永千絵さんだろうか?)に 「ちゃんと一つずつ焼きなさい」と怒られてしまったのだそうだ。お気の毒に。
私も件のエントリーの中で、老人用に「小さく一口大に切った餅」でも開発したらどうかなんて書いたのだが、いくら一口大に切っても、それを並べてチンしてしまったら、元の大きな餅に戻ってしまうことまでは想定していなかった。
何事もやってみないとわからないものである。一口大に切っただけで、かなり餅としての趣は低下してしまっているのに、しかも、チンしても隣同士くっつかないような加工まで施してしまったら、それはもう、餅と言えるだろうか。餅の理想型に対して申し訳ないような気もするのである。
こうなったら、リスクを冒してでも、餅をわしわし食うか、一口大に切った餅を本当に一個ずつチンしてちまちま食うか、歳をとったら二つに一つを選ばなければならないようだ。餅を食うというのも、なかなか大変なことだ。
「美しい日本」 の文化を守るのは、本当に命がけである。
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