石原慎太郎は、これで終わりということで
どんなに人格のできた人でも、トップの座に長く座り続けると、いつの間にか周り中イエスマンばかりになり、自分でも気付かないうちに、傲慢な存在になってしまいがちなものだ。
普通、政治家は 3期ぐらい勤めると危険信号が灯ってしまう場合が多いが、2期勤めただけでこんなになるのは珍しい。
誰のことかってのは、言わずもがな。石原都知事のことである。私は東京都民じゃないので、直接には関係ないが、仕事関係はほとんど東京都なので、黙っているわけにも行かない。
石原氏の前の青島さんはもう、論外として、その前の鈴木俊一氏は、結構まともな都政をしてくれた人だと思う。それでも、3期勤めるうちにやっぱり雲の上の人になってしまった。都民の率直な声は届かなくなり、バブルに乗っかって余計なことばかりするようになった。
青島さんの唯一の功績は、鈴木さんの計画していた「都市博」を中止したことである。私は当時、都内の某業界団体に勤務していたので、そんな余計なイベントを強行されていたら、役にも立たないことに無理矢理付き合わされて、非常にうっとうしいことになるところだった。
で、石原氏は、都市博なんてもんじゃない。オリンピックを招致しようとしているのである。北京の後の後に、またしても東アジアでの開催なんて、難しいに決まってるじゃん。そんなことに無駄金使って、どうしようというのだ。
いずれにしても、既に東京都庁内の空気はかなり悪い。率直な声は都知事には届かないような雰囲気になってしまっている。気分はもう既に、4期か 5期ぐらい勤めた終身都知事みたいな感じである。たった 2期でこんなになるというのは、まあ、大したものだ。
石原氏が都知事になりたての頃は、それなりに功績があったと思う。だらけきっていた都庁の空気はぴしっとして、緊張感がみなぎっていた。人間的には好きじゃないが、当時の功績は認めたい。
しかし、そろそろお役目ご苦労さんの時である。次の選挙ではしっかりと落選して、縁側で猫でも撫でていてもらいたい。もう 75歳なんだから。
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