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2007年5月17日

私には「霊感」というものが多少あるらしい

昨日は「虫の知らせ」などという話を書いた(参照)が、私にはどうやら、少しは「霊感」というものがあるようなのだ。

母の通夜の時も、母の霊が挨拶に来たのを感じたが、それはあくまで「気配」である。しかし、これまでにたった一度だけ、霊を明らかに「見た」という経験がある。

それは、私が安アパートに住んでいた大学 2年生の頃だった。初夏の頃、寝相悪く布団を蹴飛ばして寝ていたので、明け方になり、寒さのために目が覚めかけた。すると、誰か私の体に布団をかけ直してくれる者がいるのである。

びっくりして目を開けると、枕元に白っぽい人影が座って、私を見下ろしていた。それが私の祖父であることは、すぐにわかったので、恐いという感覚は全く生じなかった。そのまま少しうつらうつらし、目が覚めると急に、祖父が死んだのではないかと心配になって、朝の 8時前頃に、公衆電話から実家に電話をかけた。

いきなり電話して、祖父が死んだのではないかと聞くわけにもいかず、私は「変わったことはないか」とさりげなく訊ねた。すると、電話に出た母は、「何もない」と答えた。「そうか、それならいいんだ」と、電話を切ったのだが、それじゃあ、あの祖父の霊は何しに来たんだ? この疑問は、それから 10年間続いた。

10年経った頃、里帰りしていた私は、父と母に初めてそのことを話した。

「この 10年ぐらい、ずっと不思議に思ってるんだけど、じいさんが生きていた頃、俺のアパートに、霊になって来たことがあったと思うんだ。夜明け頃に、蹴飛ばしていた布団をかけ直してくれたんだよ」

すると、父と母は腰を抜かさんばかりに驚いた。「それじゃあ、あの時、本当にお前のところに行ってたのか!」 と。

両親の話によると、私が祖父の霊を見た頃、祖父は夜中から人事不省に陥り、かかりつけの医者に往診してもらって、ようやく一命をとりとめたことがあった。そして意識不明の状態から回復した時、祖父は「今まで、tak(私の本名の代わりに代入)のところに行っていたんだ」 と言ったのだそうだ。

祖父は続けて「布団を蹴飛ばして寝ていて、あまり寒そうにしていたから、かけ直してやった」と言った。父も母も明確にそれを記憶していた。

父と母は、それは単に祖父が夢でも見ていたんだろうと思っていた。そして、その日の朝、私から電話が入った時には、祖父は既に危篤状態を脱していたので、心配をかけまいとした母は、「変わったことはない」と答えたもののようだ。

しかし、祖父が人事不省から覚めた時に口走ったことと、私が遙か離れた東京で体験したことは、あまりにも見事に符合するではないか。というわけで、あれは確かに祖父の霊だったと、私は今でも確信しているのである。

ちなみに祖父が亡くなったのは、私が彼の霊を見て 3年ほど経った年である。その間、祖父はかなり認知障害が進行していたので、私は「霊になって、俺の所に来たよね」とは、直接当人には聞けなかった。聞いてもまともには答えられなかったと思う。

ただ、私は身内とか、生前よほど親しかった人の霊とかでないと、気配を感じることもできない。あまり霊感が強すぎるのもうっとうしいだろうから、この程度で十分だと思っている。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

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コメント

こんばんは、satoです。
私も霊的体験があります。ダンナが入院して3ヶ月目に入ったある朝、通勤電車の中で急に感覚が変わりました。背中が暖かくなり、雲のふちとか光がはっきり見え、「今日はどんな日になるの?」と強く思いました。ダンナはその日急変して夜に亡くなりました。

あとで知ったのですけど、ちょうど同じころ病院で「朝食までまだあるから、少し眠るね」と、彼がそれっきり目を覚まさない眠りについていたそうです。

想いでつながっている人々の間では、そういうことがあるのでしょうね。

お母様のご冥福をお祈りいたします。

投稿: sato | 2007年5月19日 01:13

sato さん:

そうですか、そんなことがありましたか。
お迎えの光が、sato さんにも見えたんでしょうね。

ご主人は今、きっと浄土にいらっしゃるんだと思います。

投稿: tak | 2007年5月19日 20:23

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