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2007年7月27日

政見放送の違和感

選挙期間中に、候補者についてどうのこうの書くのはいけないんだそうだが、これはまあ、一般論だからいいだろう。

というのは、政見放送というのを聞いていると、政治をやりたがる人の「しゃべり」に、「ある種共通した "独特のお下手さ" 加減」というものが感じられてしょうがないのだ。

私はテレビというものをあまり見ないので、政見放送はラジオで聞くことが多い。だから、候補者の風采とかいうビジュアルな要素への注目はできない。それだけにことさら、彼らの「音声」としてのしゃべりの変てこさ加減が、気に触ってしまうことが多いのだと思う。

まず目立つのは、過剰な「音節区切り」である。「私は、このほど、参院選に、○○党より立候補、いたしました、○○で、ございます」なんて具合である。便宜的に「音節区切り」なんて書いたが、実は「立候補、いたしました」なんて、「単語区切り」になっちゃうことまである。

さら、「単語区切り」どころか、複合語を区切っちゃったりしている人もいる。「○○党の、この、許し、がたい、暴挙を…」なんて言っている。「許し、がたい」なんて、フツーは言わないだろうよ。頭悪いと思われちゃう。

だから、7秒で言えることに 10秒かかったりする。政見放送の時間は限られているから、単純に考えればかなりの時間のムダなのだが、どうせそれほど具体的に言うことなんてないのだから、それでもいいのかもしれない。

純粋に「しゃべりのテクニック」として、「ああ、人間がまともに語りかけているなあ」と感じさせるのは、共産党の候補者の場合が多い。彼らは日常的に街宣活動に慣れてるから、自然に上手になるのかもしれない。

ただし、この党の候補者にも共通した語り口があって、それに気付くとちょっと… (おっと、選挙期間中だから、これ以上は書かない。書かなくてもわかってもらえると思うし)。

話を過剰な文節区切りに戻すが、彼らの多くがこうした語り口に陥ってしまうのは、彼らの原稿が「こてこてにこねくり上げた」内容だからである。「自分の言葉」で語っていないからである。さらに言えば、本当に「自分の言葉」なんかで語ってしまったら、「政見」たりえないんじゃないかとさえ思うのである。

中には、本当に共感したくなるような内容と語り口の候補者もいる。しかし残念なことに、そうした候補者の多くは、当選圏から遠く外れたポジションにあるようだ。当選確実、あるいは、激しくデッドヒートを演じているような、現実的に有効な候補者(我ながら妙な言い方だなあ)の多くは、変なしゃべりをする人なのが、私はとても悲しい。

元の首相の竹下登さんなんて、「言語明瞭、意味不明瞭」とか自分で言っていたが、彼の話の意味が不明瞭だったのは、そもそも言語が不明瞭だったからである。彼が学生時代に所属した早大雄弁会が雄弁を育てるところじゃないというのは、もう広く知れ渡っているところで、私が在学中も、あの会というのは「浮いた存在」だったよなあ。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

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コメント

ごぶさたしております。政見放送を今回は、いつもよりはまあ見た方だったのですが、「これはなんとかならんのか」というものはありましたねえ。ラジオで聞くと、その変な部分が余計に違和感を覚える。政見放送をテレビではなくて、ラジオで聞くという方法に僕も賛成です。ちなみに僕は政見放送を聴いたところで、期日前投票に行きました。気分すっきりでしたねえ。その後、某党から、投票のお願いの電話が複数ありましたが、「もう投票しましたので」と断りました。政見放送をラジオで聞いて、期日前投票で意思表示をするというは、我ながら自律的な投票方法だと感じました。情とかの余計な情報に惑わされずに投票したので、明日の結果がすごく楽しみです。もう、期日前投票は締め切りになりましたが、お勧めです。

投稿: バードマン | 2007年7月28日 19:48

バードマン さん:

私も期日前投票の常連ですが、今回はたまたま日曜日以外には都合が付かないということになったので、数年振りで投票日に投票することになります。

期日前投票のメリットは、自分の都合でさっさと済ませられることと、確かにおっしゃる通り、某党からの投票依頼電話にも 「もう済ませました」 と答えて、さっさと切ることができることですね。

(向こうとしても、無駄な時間は使いたくないみたいで、先方からさっさと切りたがる風情ですから、ありがたい)

投稿: tak | 2007年7月28日 23:15

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