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2007年9月 6日

「現代用語の基礎知識」 偉い!

新語辞典の 「イミダス」 と 「知恵蔵」 が 2007年版を最後に、休刊するそうだ (参照)。

この 2つは、どうせ 「柳の下のドジョウ」 を狙った物まね企画だから、消えてしまっても別に感慨はない。その点、しぶとく発行を続ける「現代用語の基礎知識」は、さすが草分けである。根性が違う。偉いのである。

以前は、3年に 1度は「現代用語の基礎知識」を買っていた。毎年買うほどの必要はないが、3年に 1度ぐらいは更新して「本棚の常備薬」みたいな位置づけにしておくと、ふとした書き物の参考資料にするのに便利だったのである。

ところがいつの間にか、物まね企画が出てきたのだ。集英社の「イミダス」の出たのが、1986年だという。朝日新聞社の「知恵蔵」は、その 3年後の 1989年だ。私は書店にこれら後発の 2つが、草分けの「現代用語の基礎知識」を押しのけるようにして平積みにされるのを見て、毎年不愉快な思いをしていた。

あぁ、これからはこの不愉快な思いから解放される。

物まね二番煎じを社是としているようにみえる集英社は、まあ、しょうがない。しかし朝日までが「知恵蔵」なんていうナンセンスな名前の新語辞典を出したのは、不愉快極まるのである。

私は「老舗大好き」の人間である。いや、別に古くからあるというわけじゃなくても構わない。そのジャンルで最初にきちんとマーケティングしたブランドをリスペクトするという態度を貫きたいのである。

悲しいことに、発行部数で後発の 2つの後塵を拝して苦しんでいた「現代用語の基礎知識」だが、2008年版からは、持ち直す。いかに縮小したとはいえ、このジャンルのシェアを独り占めできるからだ。辛抱強く続けるのは、それだけで価値がある。

とはいえ、私自身は新語はインターネットで調べればすぐに解決するので、今後、新語辞典を買うことはないだろうけど。いや、来年版だけは、ご祝儀の意味も込めて「現代用語の基礎知識」を買っちゃおうかな。

ちなみに「イミダス」と「知恵蔵」 は、有料のウェブ版を継続するらしいが、ウェブの世界では無料でいくらでも調べられるので、そんなものに金を払うのは、私の感覚ではナンセンスである。本の形になっているものだからこそ、金を払う気にもなるというものじゃなかろうか。

分厚すぎて邪魔ではあるけれど。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

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