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2007年10月 6日

ブログは踊り場にある?

今頃はハワイで楽しんでおられるはずの alex さんが、日本を発つ直前の今月 2日に、「ブログの衰退と読書」という記事を書かれた。

世間ではブログというメディアは重要性を増す一方と言われているが、そんな中で「ブログの衰退」を見抜く眼力は、さすがのものだと思う。確かに、近頃おもしろいブログが減った。

もしかしたら、ブログ全体はまだまだ成長過程にあるのかもしれないが、私が毎日巡回したくなるようなブログは、減少傾向にある。少なくとも、alex さんや私のような視点では、ブログは踊り場に来ているのだと思う。

一時、ブログ・ブームと言われた頃は、本当に我も我もとブロガーになりたがった。テクノラティなんかのブログ検索でさがすと、一つのトピックでいくらでもおもしろい記事にぶちあたったものだ。

ところが、最近では様相が違う。あるトピックでブログ検索をしてみても、ヒットするのは新聞社のサイトの記事をコピペしたようなのばっかりで、ちっともおもしろくない。たまにクールな視点のブログを見つけても、更新頻度がまばらで、いつも読みに行こうという気にならなかったりする。

ブログ・ブームと言われたのは大体 3年ぐらい前のことだと思うが、このくらいの時間が経過してしまうと、大方のブロガーは、書きたいことを書き尽くしてしまったんじゃないかとも思われる。

かなりおもしろい記事を頻繁に書いていたブロガーが、急に更新しなくなる。更新しても 4~5日に一度だったりする。急に仕事が忙しくなったんだろうか。あるいは、体調でも崩したんではあるまいかと心配するのだが、どうやらそういうことでもないことが多いような気がする。

何となく、頻繁に更新する意欲が失せてしまったような案配なのだ。かく言う私なんかも、以前は毎日毎日書きたいことがあふれ出んばかりにあって、それを書かないうちは眠れないというようなことがあったが、最近では、無理矢理引っ張り出さないと書けないというような日もある。

それでも、もう日課みたいなもので、何とかかんとか、それらしいことを書いてしまわないと、なんだかやり残したことがあるような気がして、安心して眠れなかったりする。おかげで、こうして 4年近くも掛け値なしの毎日更新を続けている。

ところが、ブロゴスフィア全般を眺めると、書く方の意欲が衰えれば他のブログを巡回する意欲も衰えるようで、私のところも、昨年末まではもう、アクセスが一本調子でどんどん増え続けていたが、近頃では安定期に入ってしまったようで、横ばい状態だ。「書く」と「読む」とは、経済の需要と供給の如くバランスしているようだ。

もう、こうなったら、「長く書き続ける」というのも一つの才能なんだと、自分を褒めてしまおうと思う。踊り場だろうがなんだろうが、私としては、まだまだ書き続けるぞ。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

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コメント

おじゃまします。
みんなの熱が冷めてからが面白いのじゃないかと思っています。
ぼくのところのアクセス数もひところの3分の1くらいになっていて、これが健全な姿であると自分にいいきかせている今日この頃。
他所様の画像やテキストを貼り付けて「紹介」する、そのセレクトの仕方にセンスや個性があるというのが、彼らのいい分のようです。
ちょっとゆるいですが、これが当世若者気質でありましょうか。
自己責任からとにかく逃げたがる連中だとぼくは思っています。

投稿: osa | 2007年10月 8日 21:11

osa さん:

>みんなの熱が冷めてからが面白いのじゃないかと思っています。

なるほど。
「残ったのが本物だ」とか言って、胸を張ったりして ^^;)

>他所様の画像やテキストを貼り付けて「紹介」する、そのセレクトの仕方にセンスや個性があるというのが、彼らのいい分のようです。

セレクトなんて、誰だってしてるんだから、「それがどうした?」 ということなんでしょうけどね。

投稿: tak | 2007年10月 9日 14:55

私もこないだブログやめてしまいました。

なぜか考えてみたんですが、知り合いからは更新を催促される(コメントはくれない)、コメントをくれる人とは、ミクシイをほどじゃないにせよ馴れ合いになってしまって建設的な話になりにくい、ということがありますね。
さらにネットって公共の場だから意外と思ったことが書けない、ということがあります。率直に書くと文脈が読めない人からの変なコメントが来たりしますよね。

リアルだと話が合う人を選ぶことができるので話をどんどん展開したり深くすることができるんですが、ブログだと水は低きに流れるという状態です。

ビジネスのオンオフでいうと明らかにオンのときの人格でやらなくてはいけないから疲れてしまいました。

ネットってコミュニケーションだけがあって内容が無いという状況に陥りやすいんでしょうかね。

子供の携帯メール疲れ、大人のミクシイ疲れに続いてブログ疲れが起きてるような気がします。

投稿: fb | 2007年10月10日 16:34

fb さん:

>知り合いからは更新を催促される(コメントはくれない)

笑ってしまいました。確かにその通りですね。
更新を催促する知り合いは、絶対にコメントくれません。

まあ、私の場合は毎日必ず更新しているので、催促というんじゃなくて、「もっと目新しいこと書いたら?」 なんて言われたりするわけですが。

>子供の携帯メール疲れ、大人のミクシイ疲れに続いてブログ疲れが起きてるような気がします。

なぁるほど。
ネットの世界の空気がなんとなく変わってきているというのは、紛れもない事実のようですね。

投稿: tak | 2007年10月11日 10:38

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