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2007年10月12日

ボクシング業界のしがらみ

スポーツ新聞の一面は、亀田大毅の「無様な」 敗戦の話題でもちきりだ。もともと実力差は明白だったので、こんなところだろう。

前チャンピオンとのリターンマッチを年内にも要求されている内藤としては、「楽して勝つ」 がテーマだったと思うが、まさかプロレス技でくるとは思わなかったに違いない。

内藤としては、弱小ジム所属の悲哀を内心感じていたことだろう。興行権を挑戦者側の協栄ジムに握られ、チャンピオンは自分なのに、挑戦者の亀田大毅の方が 10倍とかいわれるファイトマネーを取っている。

それに、亀田側の「最年少チャンピオン記録 狙い(どうせ勝てないのに)の都合で、無理矢理なスケジュールを押し付けられる。まあ、どうせ近いうちに前チャンピオンとのリターンマッチをするなら、早いとこ片付けといた方がいいということで受けたのだろうが。

今回の試合では、亀田の「投げ技連発」という無茶な反則と試合後の態度が非難の的になっているが、少なくとも、反則連発は予定の戦略だったのだろうと、わたしはマジに疑っている。試合経過で敗色濃厚になったら、明らかな反則で失格になることを狙っていたのではないかと思う。

その上で、「あれは負けやない。こっちがちょっと熱くなってしまっただけや」と後で言い訳をする。こうして亀田の「不敗神話」を守るというストーリーだ。

ただ、反則の仕方が中途半端だったのか、レフリーが協栄ジムに余計な気を使ってしまったのか、「失格」とはならずに、反則による減点なんかなくても覆らないほどの、「大差の判定負け」という結果が出てしまった。

思惑はずれもいいところだろう。あんなに明々白々な反則を連発したのに、これでは、イメージが地に落ちただけ踏んだり蹴ったりである。

思えば、大毅もかわいそうなものである。兄や弟ほどのボクシングセンスがあるわけでもないのに、「亀田三兄弟」 戦略に否応なく組み込まれて、ボクシング漬けの日々を強要されている。それを拒否したら、家族から排除されてしまう。年端も行かない少年としては、従うしかない。

ある程度のところで芸能界への転進というルートもあっただろうが、今回のイメージダウンでそれも難しくなった。残された道は、早めの 「親父離れ = 亀田家離れ」 しかないだろうと思うぞ。まあ、どうでもいいけど。

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