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2007年11月13日

トイレで水を流さない子供

トイレで水を流さない子供が増えているという。その理由は、便座から立ち上がれば自動的に水が流れるトイレが増えていることらしい(参照)。便利すぎるのも考え物だ。

一方では、オシッコの音を消すために、何度も水を流す女性も多いし、疑似の水洗音を流す仕掛けすらあるというのに。

そういえば私も一時、男子トイレの小便器で、よく水を流し忘れそうになったことがある。オフィスのトイレの小便器がセンサー付きになり、オシッコをしてその場を離れさえすれば自動的に水が流れるようになってから、それに慣れすぎて自動水洗でないトイレで水を流し忘れそうになるのだ。

さすがに、家庭用の腰掛け式ではそんなことはないが、駅などのトイレでは、実際に何度かは流し忘れたかもしれないという気がする。はなはだ申し訳ないことである。

そんなことを思ううちに、タクシーの自動ドアのことを思い出した。海外のタクシー・ドライバーの間では、日本人旅行者はタクシーを降りてドアも閉めずに立ち去ってしまうと、はなはだ評判がよろしくないのである。実際に、ドアを開け放したまま立ち去ろうとして、ドライバーに大声で注意されている日本人を見かけたことがある。

これなんか、日本のタクシーのドアが世にも珍しい自動ドアであることによるものだ。私なんか逆に、日本のタクシーから降りて、ついドアを手で閉めようとして、しょっちゅう怒られる。

思えば、日本という国は自動ドアがものすごく多い。だから、自動でないスイングドアで、後から来る人のためにちょっと手でおさえてあげるという、欧米では一般的なマナーが普及していない。自分が通るとすぐに手を離すから、後から続こうとするものは、戻ってきたドアではっ飛ばされそうになる。

日本では伝統的にスライドドア(いわゆる引き戸) が多かったから、スイングドアのマナーは、あまり身に付いていない。身体化される前に自動ドアが普及してしまったものだから、マナーを知らずに育ってしまったのである。

ああ、やっぱり、無駄に便利すぎるのは考え物である。ちょっと手間がかかるぐらいの方が、人を思いやるという心が育ちそうな気がする。

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コメント

スイングドアのマナーは以前にも書かれてましたが自分の場合必ず前の人がちょっと持ってくれますのでtakさんが言われるほど普及してないとは思いませんが


たまたまでしょうか?

投稿: はじ | 2007年11月13日 03:04

はじ さん:

確かに、最近、少しはマナーが広まったかもしれません。

コンビニのドアが自動ドアでない場合が多いというのが、かなり大きな要因かも。

小さなお店のドアが自動だと、人間がドアの周囲に近付くたびに、無駄に開閉を繰り返すので、ちょっと神経に障ります。
(ちょっと手で触れると開くという方式は別として)

そんなこんなで、コンビニでは自動ドアが少ないんでしょうね。私はいいことだと思ってます。

投稿: tak | 2007年11月13日 07:49

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