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2008年1月16日

松の内と小正月について

民営化された日本郵政グループが年賀状の販売期間を 1月 18日までに延長したことについて、「年賀状は松の内まででは」、「謹賀新年なんて今さら書けない」 などと、疑問視する声が上がっているという (参照)。

中途半端に延長するぐらいなら、いっそ、旧正月の頃まで延ばせばよかったのに。

参照先のニュースによると、「京の儀式作法入門」などの著者で儀式作法研究家の岩上力さんは、「年賀状は松の内までに出すのがマナー」と言っている。しかし、この「松の内」というのも、関東では 7日までだが、関西は 15日の小正月までとなっている。

さらに、この「小正月」というのだって、問題なのである。小正月の元々の意味は、正月の望の日(満月の日)で、満月の日を月初めと考えていた大昔の名残と言われている。新暦の 1月 15日を小正月というようになったのは最近のことで、これだと満月の日にならない(ことの方が多い)。

それならいっそ、旧暦の小正月(今年の場合は、新暦の 2月 21日になる)まで年賀状を売り続ければいい。必ずしも年賀状に使わなくても、普通の葉書としても使えばいいじゃないか。

ただ、こういうことにしてしまうとお年玉年賀状の抽選が遅くなってしまって、しらけるかも知れないけれど。

ついでだが、春の七草というのはそれこそ新暦の 1月 7日ではなく、旧暦で実施すべきだと思う。新暦の 1月 7日は、大体において小寒を過ぎたばかりのころだから、「春の七草」というには無理がありすぎる。

春の七草を促成栽培でこなすなんて、興醒めではないか。旧暦でやれば今年の場合は 2月 13日になり、立春を過ぎたちょうどいい季節感になる。

旧暦でやるべき行事の筆頭は、何度も書いた(最近のエントリーは こちら)ことだが、七夕である。梅雨も明けない頃の七夕なんて、私には到底信じられない。同様に、寒中の「春の七草」もインポッシブルなのである。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

 

 

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コメント

考えてみたら、農業技術の発達の恩恵でしかない。

 春の七草だって、春にはあたらずとも遠からじという気概ですから…。
 『喰わないよりはまし』ですが、野に生きる草花を以って、“かゆの効用”も信憑性を持つと思います。

 中国ではあえて旧正月に盛大な祝いをする。
 2重の暦を声高に推奨するつもりはありませんが、その行事が発生した起源を考えたら、『暦通り』の行事が先人の知恵を生かしきれていない部分を持つことになります。


 まぁ、ウチの地方は“桃も端午も”旧暦ありきで祝っておりますが…。

 七夕の短冊は学校で7月7日近辺に。地域のお祭り(露店が出る大騒ぎ)はそのあとに。
 子どものころに抱えていた、矛盾でした。

投稿: オッチャン | 2008年1月16日 12:28

オッチャン:

>『喰わないよりはまし』ですが、野に生きる草花を以って、“かゆの効用”も信憑性を持つと思います。

最近は、スーパーで 「春の七草セット」 を売ってますが、野辺を這いずり回って野草を摘んだものとは思われませんからね ^^;)

>まぁ、ウチの地方は“桃も端午も”旧暦ありきで祝っておりますが…。

山形県庄内地方は、そうした行事は大体 「月遅れ」 で祝いますが、既に旧暦だとわかりにくい
世の中になったので、妥協の産物なんでしょうね。

>七夕の短冊は学校で7月7日近辺に。地域のお祭り(露店が出る大騒ぎ)はそのあとに。
>子どものころに抱えていた、矛盾でした。

そうそう、多くの人にとって、割り切れない思い出になっていると思います。

投稿: tak | 2008年1月16日 16:51

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