「ガソリン国会」 にもならなかったのに
1月 27日に 「ガソリン国会で何が悪い?」 という記事を書いたが、実際には 「ガソリン国会」 というほどの突っ込んだ論議もないうちに、期限切れで暫定税率が失効する。
民主党の戦術が珍しく功を奏して、ガソリンは確実に値下げになりそうだが、この先はまだまだうっとうしい話になりそうだ。
新聞の社説はどれもみな、「政府がこれだけ譲歩したのだから、後は民主党が論議に応じる番」というトーンで書かれているが、私個人としては、せっかくここまで来たんだから、もう暫定税率なんてものは撤廃してしまった方がいいと思っている。
あんな余計な税金があるから、地方で必要もない道路やどうでもいい施設を造り、それでもなお「余ったお金をどうして使おうかしら?」状態で、わけのわからない無駄遣いをしたりして、利権の巣窟になってしまっている。
そもそも環境のためにガソリンを高くしろというなら、その環境を護るために、道路も造るなという議論には、なぜかならないところがおもしろいところだ。人間のかざす理屈は、常に自分だけに都合のいい理屈である。
これからガソリンの値段は下がるだろうが、いったん下がってしまった値段はなかなか上げにくいだろう。無理矢理上げても、景気に悪影響を与えてしまい、他の税収が減ってしまって、「行って来い」 になりかねないじゃないか。
自民党が「まず暫定税率ありき」の姿勢のままでは、本当に政権交代が実現しちゃいそうな気がするぞ。私は決して民主党に過度の期待をしているわけじゃないが、政権交代のない社会よりはある社会の方が健全だと思っているので、どんどんやってもらいたいのである。
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コメント
私も暫定税率撤廃に賛成です。
もしも、エコの為に税金を使いたいなら、国民が等しくそれを負担してもよかろうと思うし、その為に増税すべきであり、その増税された税金の使い道を私たちは責任を持って監視すべきなのだろうと思う。
同じように道路を造るためにもっと沢山の税金が必要なのだとすれば、その為に増税すべきでありコレもまた私たちに監視すべき義務がある。
国民側に監視すべき義務があるのと同様に、国はこういう事の為に増税するのだと納得のいく説明をすべきなのだと思う。
それをうやむやにしながらやろうとするからこういうややこしい事になる。うやむやじゃないと出来ないような事をしようとするからおかしな事になっているのだと思う。
”人権擁護法案”なんかもなんだかうやむやだなぁと思う。
そろそろ、こういううやむやを辞めたらいいのになと思う。
投稿: きんめ | 2008年4月 1日 10:19
きんめ さん:
>うやむやじゃないと出来ないような事をしようとするからおかしな事になっているのだと思う。
そうなんですよ。
それが一番のポイントですよね。
(結局、既得権とか、利権とか、そんなようなことになっちゃう)
それに最近は、裏でさんざん 「うやむや」 をしながら、その報告関係の文言上ではものすごくきっちりと辻褄合わせをするテクニックが向上してるので、監視にしても、プロとプロとのだまし合いみたいなところもあります。
その辺のややこしさは、以下にも書きました。
https://tak-shonai.cocolog-nifty.com/crack/2008/01/post_7497.html
投稿: tak | 2008年4月 1日 11:00