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2008年5月16日

ただ者ではない「くいだおれ人形」

先週の土曜日、車を運転しながらカーラジオで 「土曜ワイド」 を聞いていたら、ゲストで登場した豊竹咲大夫さんが、「くいだおれ人形は二代目由良亀の作」と言っていた。

二代目由良亀とは、昭和の人形浄瑠璃の頭(かしら)制作者。道理でくいだおれ人形、案外端正な顔立ちである。

私は大分前から、くいだおれ人形はコミカルなイメージの割に、よくみると小津安二郎の映画に出てきそうな顔立ちだと言っていた。原節子の婚約者といった役どころでも、別に違和感がないほどの、「昭和のハンサム顔」 と思っていたのである。

で、咲大夫さんの言葉を頼りにググってみると、Wikipedia の「くいだおれ」の項に、確かに次のような記述が見つかった。

くいだおれ人形作者である二代目由良亀(藤代亀太郎)は、淡路島洲本市由良町出身で、淡路人形浄瑠璃の頭(かしら)の製作に携わっていたが、昭和21~23年頃(1946-1948年)に大阪に出、人形浄瑠璃の人形製作者となり、後身をも師事している。

(中略)

くいだおれ人形は昭和24年(1949年)に由良亀が淡路島から大阪へと出た頃、アルバイトで製作したもので、本業の浄瑠璃の頭(かしら)製作者としても秀作を残している。

なるほど、人形浄瑠璃の人形師の制作によるものならば、端正な顔立ちというのも頷ける。さすが道頓堀である。さらに、私が感じていた「昭和のハンサム顔」というよりも、本来の素性は、より古典的ともいうべきものだったのだ。

それにこの人形、案外「小顔」でスタイルがいい。これもよく見れば、の人形と共通したプロポーションである。ただ者ではないとは薄々感じていたが、それほどまでとは知らなかった。

国の指定する重要文化財というほどのものではないかもしれないが、大阪府が何らかの文化財指定してもいいほどのものだと、私なんかは思ってしまったのである。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

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コメント

図書館や児童向けの施設をたたむ勢いの自治体ですから…。

投稿: オッチャン | 2008年5月16日 08:38

オッチャン:

>図書館や児童向けの施設をたたむ勢いの自治体ですから…。

むむむ、窮すれば鈍すか ……

投稿: tak | 2008年5月16日 09:57

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