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2008年6月 2日

減反見直し? 大豆と小麦?

世界的な食糧不足傾向に関連して、町村官房長官が「コメの減反政策見直し」を言い出すと、とたんに、加藤さんが「全く逆で、大豆や小麦を作らなければ」と応酬した。

私は農政に関しては、まったく素人だけれど、いろんな見方があるものだなあと感心してしまう。正解ってどこにあるのだろう。

正解は多分、「やってみなけりゃわからない」ということだと思う。どちらかが完全に正しくて他方が完全に誤りということは、世の中にはほとんどない。それに、お二人の選挙区の事情だって、それぞれあることだろうし。

町村さんは北海道、加藤さんは、私の故郷、山形県庄内である。北海道は大規模な農業経営が多いから、コメが多少値崩れしたところで量で勝負できるだろう。逆に庄内の農家は、手間暇かけたコメ作りをしているので、値崩れしたら死活問題だ。

こうなると、それぞれの地元の都合でモノを言ってるだけなんじゃないかと、勘ぐりたくもなろうというものである。

正攻法で考えても、減反政策を撤廃してコメを増産し、食糧不足の国に輸出するなんて言うが、日本の高いコメを買える「食糧不足の国」って、それほどあるのだろうか? 中国の富裕層は日本のブランド米がお好きだそうだが、それは特殊な例だろう。

それとも、政府が高い価格で買い上げて、一括して安く輸出するなんていう慈善事業をするつもりだろうか。そのための外郭団体を作って、またまた役人の天下り先を確保しようなんていうのだろうか。

逆に、大豆や小麦の生産を急に増やして国内の自給率を高めようとしても、贅沢な日本の市場で受け入れられるだけの品質のものを、一朝一夕に作れるのだろうか。これも疑問である。

実際には、両面作戦でぼちぼち様子を見ながら進んでいくしかないのだろう。日本全国を一律に考えてどうこういうから、まとまる話もまとまらなくなる。中央集権的制度の悪いところだ。各地域でより現実的な方策をとればいい。それしかないじゃないか。

農政に関しては、昔からお国がああだこうだと、余計な口を出しすぎみたいなところがある。おかげで、お国と農協の言いなりで、あまりまともにモノを考えない農家が大量生産された。

全体が「右向け右!」で動いてもろくな事にならないというのは、歴史が証明していると思うがなあ。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

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