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2008年6月10日

福田首相の曲がったネクタイ

いささか旧聞で、しかもどうでもいいといえば本当にどうでもいいことなので、触れないでいたが、あまり誰も触れないので、ここは私が触れなければならないのかと思い、おずおずとだが、書いてみることにする。

何かといえば、欧州訪問を終えて 5日に帰国した福田首相のネクタイの曲がり方である。

羽田空港に着陸した専用機のタラップに姿を現した福田首相のネクタイが、かなり曲がっていたのである。わが家では、「福田さん、もっとちゃんとネクタイしないとだめじゃん」と話題になった。

ネットで検索したら、毎日新聞のサイトにその時の写真を添えた記事が見つかった(参照)。この記事の写真では、撮影角度のせいかあまり目立たないが、当日のテレビニュースではかなり曲がり方が目立っていた。

福田さん、「スーツの方が "かりゆし" より肩が凝らない」(参照) なんていうぐらいなら、ちゃんと気を付けてもらいたいものだ。なお、毎日新聞の記事は、放っておけばすぐに消えてしまうのが確実なので、不本意ながら魚拓を取っておいた (参照)。

で、ネクタイの曲がり方なんていうのは、実はどうでもいいことなのである。私はネクタイなんか年に 20回もしないので、別に締め方に特別なウンチクをもっているわけでもなんでもないし。

ただ、私が気にかかったのは、総理の周辺には、ネクタイの曲がりに気を配ってくれる側近がいないんだねという、そのことなのだ。

欧州歴訪を終えて着陸した飛行機のタラップに姿を現せば、新聞やテレビのカメラが一斉に首相の姿を捉えるのはわかりきっている。それなのに、誰も首相のネクタイの曲がりを直してあげようとしなかったのは、一体どういうことなのだろう。

気の利いたスタッフが一人でもいれば、飛行機の出口に向かう首相の姿をさっとチェックし、小声で「首相、ネクタイが曲がってます」と注意してあげるぐらいのことはするだろう。あるいは、さりげなく直してあげてもいいかもしれない。

私みたいに妙なところで重箱の隅をつつくのが好きなやつも少なくないから、首相側近というのは、ネクタイ一つとはいえ、きちんと気を配っていなければならないのである。少なくとも米国大統領だったら、あんな姿で飛行機のタラップには現れない。

ところが、同行スタッフの誰一人として、首相のネクタイに気を配ったりはしなかったのである。福田さん、よっぽど人望がないんだろうか。あるいは、既に見放されてるんだろうかなどと、おずおずながら思ってしまったりするのである。

あのネクタイの曲がり方は、いろんなことを象徴しているように思えてしまったのだ。

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