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2008年8月20日

天気への敏感さ

8月 15日の記事「庄内の豪雨」に、庄内在住の伊藤さんが付けてくれたレスによると、天気予報を日本で一番気にする県民は、山形県民なんだそうだ。

要出展」ではあるけれど、なんとなく「さもありなん」という気もする。山形県生まれの私自身、確かに天気予報をすごく気にするし。

山形県は農業県である。最近は兼業農家ばかりで、じいちゃんは百姓だがとうちゃんはサラリーマンという家も多いが、基本的には米の作柄で県内の景気が大きく左右される。それだけに、天気は大きな関心事だ。

それに、私の生まれた庄内地方は日本有数の(というか、トップの)地吹雪地帯なので、冬の天気予報にはほぼ全員聞き耳を立てる。夜中から地吹雪になることを知らずに、何の対策も取らずに寝てしまったら、翌朝は動きが取れなくなる。何しろ車社会だから。

そういうわけで、ただでさえ天気予報に敏感な土地で生まれ育ち、若い頃には盛んに山登りをし、売上げが天候に大きく左右されるアパレル業界関連の仕事に就いたので、天気には人一倍敏感にならざるを得なかった。

さらにまた、30歳前に引っ越した土地がなんと洪水地域で、今は改善されたが、ちょっと前までは大雨が降ると必ず道路が冠水した。夜中に大雨になると知ったら、寝る前にしっかりと車を避難させておかなければならなかった。何しろ、ここも車社会なので。

そのうえ、私は「和歌ログ」なんていう酔狂なサイトももっていて、毎日一首の和歌を詠んでいる。和歌なんてものは、しょっちゅう自然現象を詠む。それを文字にして残すのだから、天気に超敏感な身体になってしまったのである。

関東の人と話をしていると、天気への関心が低いことに驚くことがある。たとえば、「今年も暑いけど、去年に比べりゃ、まだマシですよね」なんて言うと、大抵「え、そうですかね?」なんて返事が返ってくる。昨年は東京でも 35度以上の猛暑日が続き、熊谷と多治見では 40度超が記録されたことを、すっかり忘れているみたいなのだ。

気象庁の記録を調べればわかるが、去年の 8月は東京で猛暑日になったことが 7回あり、そのうち 6回は 20日までに記録されている(参照)。ところが、今年は 20日現在でまだ 1回だけだ(参照)。8月 15日も暑かったようだが、惜しくも(?)34.9度だったしね。

というわけで、今年の夏は去年に比べれば、ずっとマシなのだが、少なからぬ関東人はノー天気に「今年の夏は、特別暑いねえ」なんて言っている。天気に恵まれた土地に育っている証拠である。

名古屋、大阪、京都の人は、最高気温が 32~34度程度ですむ東京をうらやましがっている。昨年 40度超を 2度記録した岐阜県多治見市のデータをみると、今月に入ってから猛暑日でなかったのは 1日しかない(参照)。まことに気の毒なことである。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

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コメント

庄内在住の伊藤です。

全国で最も天気予報を確認するのは山形県民-
ニュースソースは、これで~す。

→ http://yamagata-np.jp/news/200806/30/kj_2008063000458.php

ちなみに、「1人当たり、年間の傘購入費用」は全国最低なのだそうです。
やはり、しょっちゅう天気予報見ているからでしょうかね。
(^^)

投稿: 伊藤 | 2008年8月20日 18:18


私の子供のころは、夏休みに27度を越えると「暑い」と感じたものです

大都会の人間が季節感を感じないのは、もちろん、アスファルトジャングルになっていることや、電車通勤や、大きな地下街があることが原因しているはずです

自然豊かだった昔がいいな~という感慨を抱く一方で、便利な大都会生活ももう手放せない

人間とネズミとゴキブリとカラスでしょうかね
都会生活でメリットを受けている生物は

投稿: alex | 2008年8月20日 19:33

伊藤 さん:

庄内在住の伊藤です。

>全国で最も天気予報を確認するのは山形県民-
ニュースソースは、これで~す。

>→ http://yamagata-np.jp/news/200806/30/kj_2008063000458.php

おお、本当だ。
多分、調査の度に結果は違ってくるでしょうけど、日本対韓国の野球の結果みたいなものだから、いいか。

>ちなみに、「1人当たり、年間の傘購入費用」は全国最低なのだそうです。
>やはり、しょっちゅう天気予報見ているからでしょうかね。

それと、雪が降っても傘をささない習慣 (庄内の地吹雪で傘なんかさしたら、いくら買い換えても足りない ^^;) と、車での移動が多いということによるでしょうね。

投稿: tak | 2008年8月20日 23:53

alex さん:

>私の子供のころは、夏休みに27度を越えると「暑い」と感じたものです

すると、今の大阪は地獄の釜ゆでですね ^^;)

庄内地方は私が高校まで過ごした頃は、夏でも 30度を超えることはあまりありませんでした。

「暑い!」 と思っても、気象庁発表は 28度ぐらいだったような印象があります。
それじゃ迫力がないので、夏休みの絵日記なんかには、日向においた寒暖計の数値で、「32度」 とか記入してました ^^;)

今じゃ、気象庁発表が平気で 32度とか言ってます。

投稿: tak | 2008年8月21日 00:04

福島は盆地なので、夏蒸し暑く冬は寒い結構厳しい環境ですが、西側の吾妻・安達太良
連峰をみて四季とか天気を感じることが多いです。
たとえば、夕方みて山がくっきり見えれば翌日は晴れ、山に雪が降れば冬が来た、山の
残雪がうさぎの形になれば春ってわかります。
新幹線に乗っていると、大宮から先で山が見えなくて不安なんですが(笑)、関東平野の
方にすんでいる人って、天気とか季節のベンチマーク的な物がないから、天気に無関心
なんですかね。(沿岸部の人は海が見えるんでしょうけど)
東京に仕事で行くと、(屋内にいることも多いのですが)空が見えないことが多いので、
ふと天気に鈍感になっているような気がします。(気のせいかな)

投稿: 雪山男 | 2008年8月21日 08:55

雪山男さん:

>関東平野の方にすんでいる人って、天気とか季節のベンチマーク的な物がないから、天気に無関心なんですかね。

そうか、それはあるかもしれませんね。
それから、環境が人工的だからということもあるでしょう。

最近、夕方からよく雷雨になって、今日なんかもすごかったんですが、それでも、あまり気にしているようにみえないんですよね。

投稿: tak | 2008年8月21日 21:57

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