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2008年8月10日

近頃、夏は過ぎても秋が来ない

これはもう昔からのことだけれど、夏ほど早く過ぎ去ってしまう季節はない。あれほど楽しみにして、あれもやろう、これもやろうと計画していた夏休みは、あっという間に過ぎ去る。

やろうとしていたことの半分もできないうちに、だんだんと日の暮れるのが早くなり、祭りの後のような虚脱感におそわれたりする。

今年もいつの間にか立秋が過ぎ、昨日なんか、確かに気温は高かったけれど、日中でもちょっとさわやかにさえ感じられる風が吹き、日が暮れてからはしのぎやすくなってしまった。暑いことは暑いが、40度超を連発した昨年の夏とは、ちょっと違うような気がする。

ところで、今年のお盆休みは強行軍である。遊んでいる暇がない。

今日は一家で早朝に仙台に発って、義母(妻の母)の 17回忌に出席する。義父は 80歳を越えてしっかり元気だ。妻が死んだら夫もだいたい 4~5年以内に死ぬと言われる世の中で、妻の 17回忌法要を営む夫というのは、なかなか珍しい。

法事から夜中に帰ってきて、明日は自宅にこもって、一日中デスクワーク。明後日は大阪に日帰り出張。13日から 15日までは、妻と酒田に行く。酒田でも結構スケジュールが詰まっている。16、17日は土日だが、デスクワークに追われる。

18日からは、いわゆる「夏モード」は終わり、完全に通常業務になる。そしてその頃には、かなり夜が長くなってきて、何となくけだるい感覚が漂ったりするわけだ。そうこうしているうちに、心機一転、「実りの秋」に突入することになる。

ところが、ところがである。近頃は、この頃になっても「秋」という季節に向かうような気がしないのだ。とにかく、いつまでもだらだらと暑いのである。いわゆる「夏モード」が終わっても、10月の声を聞くまではひたすら残暑に耐えるのだ。

ハイテンションの「夏モード」はすっかり終わっているのに、しっとり感の「秋モード」に入れない。「祭りの後モード」が、だらだらと 1ヶ月半ぐらい続いてしまう。心の区切りがつかず、夏バテ感を背負いながら「秋はまだか」と呟く期間が、やたら長くなってしまった。

これって、日本人の伝統的な「春夏秋冬文化」の盲点みたいなところなのである。そりゃあ、これまでだってこうした時期というのはなくはなかったが、あっという間に過ぎ去っていた。ところが、近頃はこれがやたらと長い。

この中途半端な季節感が長引いてしまうのは、温暖化で避けられないところなんだろうが、その過ごし方を、日本人はまだ明確に意識化したことがない。新しい心の区切りのつけ方を「文化」として確立する必要があるような気がする。

私はしょっちゅう、「はぁはぁ、秋はまだか」なんて言いつつ適当に発散しているから、大丈夫なんだけど、中途半端なままで、ただうっとうしさを抱え込んでいると、なんだか「うつ」が増えてしまいそうな気がするのである。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

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コメント

残暑お見舞い申し上げます。
 アタクシの住まいは岐阜県東濃地方、“炎”天下の多治見です。連日熱中症注意メールが流れてきます。(ときどき38℃越えましたの熱中症警報も出ますし…)
 家内曰く、「あんたは名古屋へ避暑に行っとる」。
 …、ごもっとも。

 まだまだ猛暑日のオンパレードが予想されますが、お忙しいtakさん、お体ご自愛下さいませ。
 今年の8/16は何℃を記録することやら…。

投稿: オッチャン | 2008年8月12日 09:05

オッチャン:

本日、大阪に出張です。今、新幹線の中でレスしています。
「できれば、真夏の京都、大阪 (それと、名古屋とか、熊谷も) には行きたくなかった」 なんて思ってましたが、多治見はさらに強烈でしょうね。

「名古屋に避暑」 とは、楽なんだか大変なんだか…。

今、三河安城駅を通過、もう少しで名古屋です。
窓の外には、見るからにクソ暑そうな光景が広がっています。

ああ、オッチャンは、この中で耐えてるんですね。それも毎日。

身体に気を付けて乗り切ってくださいね。

投稿: tak | 2008年8月12日 11:52

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