« スギ花粉の飛散はピークを過ぎたらしい | トップページ | 「アラカン」 と生活リズムの変化 »

2009年3月12日

モバイル通信の日進月歩

日曜日に nifty から "「@nifty Mobile BB」新プラン提供開始と、プラン変更受付開始のお知らせ" というメールが届いた。

「定額いちねんプラン、二段階定額いちねんプラン」 という割引サービスが始まったという。どのくらい割引になるのかと、指定された ウェブページに飛んで調べてみた。

「@nifty Mobile BB」 というのは、nifty が E-Mobile との提携で提供している無線でのインターネット接続サービスで、年がら年中あちこちに出歩いて仕事をしている私には、必要不可欠といっていいものになっている。

E-Mobile との直接契約と月額料金がほとんど変わらず、ハードウェアであるデータカードがレンタルなので初期費用が安いことと、月々の料金を @nifty がプロバイダ料と合わせて一括請求してくれるので、面倒のないのがメリットだ。

で、新料金プランは、「定額いちねんプラン」というのが、毎月定額 4,830円、「二段階定額いちねんプラン」が、15,000パケットまで 1,260円、それ以上は従量制になり、71,250パケット以上になると上限 5,985円止まりとなる。ヘビーユーザーの私は、当然「定額いちねんプラン」を選択する以外にない。

@nifty Mobile BB の場合、これ以外に接続用データカードのレンタル料、525円(私の場合 D01NE タイプのままなので)がかかり、合計で 5,355円となる。で、これまでの料金はレンタル料込みで 5,502円。なんだ、たったの 147円しか安くならないんじゃないか。

これっぽっちの割引で、契約 1年目に契約解除すると 12,600円の解除料金が発生し、 2年目以降は 6,300円となるのだそうだ (いすれも税込)。割引額がちっぽけな割に、解除料金がけっこう高い。

それによく見ると、これまでの定額プランは廃止されて、新規に申し込む人は、新しい 2つのプランのどちらかを選択するしかないということになっている。これでは、サービスだかなんだか、わかりゃしないのである。

契約は毎年自動的に延長され、契約解除料を発生させずに契約を打ち切るには、契約切れの 1ヶ月以内に通告する必要がある。うっかりして、その 1日前に通告したりすると、解除料を請求されてしまう。なかなかうっとうしいところがある。

これって多分、近頃話題の モバイル WiMAX への乗り換えを防ぐための囲い込み策という意味合いが大きいんだろうなあと想像してしまう。下り最大 40Mbps という超高速モバイル通信サービスだ。私の 3月 6日の記事にコメントしてくれた きっしー さんによると、「つながる場所ならチョー快適 (ただし、まだ都内および近辺しかエリアに入っていない)」 だそうだ。

なるほど、これぐらいの高速なら、体感的には光ファイバーとあまり変わらないだろう。E-Mobile だって ADSL ぐらいの速さは出るが、光ファイバーに慣れてしまうと遅く感じて、ちょっとストレスではある。その前の PHS 接続による 128Kbps なんていうのと比べれば天国みたいなものだが、人間は贅沢を覚えると際限がない。

私としても モバイル WiMAX にはかなり魅力を感じてしまうのだが、いかんせん、まだサービスエリアが狭すぎる。私は地方出張がけっこうあるので、少なくとも人口 10万人近い都市ではつながってもらいたい。E-Mobile が今、ようやくそのレベルに達しつつあるので、しばらくは手放せない。

ただ、モバイル WiMAX も積極的にサービスエリア拡大を行う方針で、2009年度末には政令指定都市と全国主要都市をカバーする計画のようだ (参照)。ところがそれでも、私の故郷である山形県庄内エリアはカバーされないようで、個人的な選択肢に入れるには、もう少し待たなければならない。

しかし、思い起こせば E-Mobile だってサービス開始時点では、今の モバイル WiMAX とちょぼちょぼのエリアしかカバーしていなかった。ところが 3年もかからないでふと気付いた時には、うちの田舎がカバーされていたのである。だから、モバイル WiMAX のサービスエリアだって、順調にいけばどんどん広がるだろう。

そしてその間にも E-Mobile は、先発の強みによるシェア拡大と囲い込みを行いつつ、サービスエリアの広さという優位性を確保するために、さらにどんどん基地局を増設していくはずだ。まるで追いかけっこという状態になる。

それでも日本の広さには限界があるので、ある時点で モバイル WiMAX のサービスエリアが、E-Mobile と遜色がないレベルまで追いついてしまうことが予想される。ドッグイヤーの世界の栄枯盛衰はめまぐるしい。そうなったら、私も迷わず モバイル WiMAX に乗り換えるだろう。

ただ、その場合は @nifty Mobile BB の契約期間に十分注意して乗り換えなければならない。何しろ、月額わずか 147円の割引に惹かれて、つい 「定額いちねんプラン」 というのに申し込んでしまったので、これを間違えると多額の契約解除料金が請求されてしまう。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

|

« スギ花粉の飛散はピークを過ぎたらしい | トップページ | 「アラカン」 と生活リズムの変化 »

パソコン・インターネット」カテゴリの記事

コメント

takさん

これは永遠のいたちごっこになる可能性があります。
モバイルWiMAXが全国津々浦々に普及する頃にはLTEとか次の世代の通信技術が出てきているはずです。しかし、それもどうせ最初は東京23区内から始まって政令指定都市、主要都市云々となるわけです。世の中のウェブサイト等の情報量は今よりも全般的にリッチになっているでしょうから、地方でのモバイルは一世代前の「ノロい」WiMAXで我慢するしかないという状況になります。
つまり、takさんのように全国で利用をする人にとって、快適なモバイル・ライフというエデンの園は常に蜃気楼のように逃げていくのです!私も主たる使用環境の一つが伊豆の田舎なので同様です。
そんなこんなで、現在私はイーモバイルとFOMAとUQ WiMAXの3つを使っています。それぞれ一長二短です。皮肉なことに、元を正せば、固定回線を持たずに東京と伊豆の家の両方を一つの回線ですませようとしたのがモバイル・データ通信の道に迷い込むきっかけでした。しかし、2年縛り契約のせいもあり、気がついたら逆に戦線が拡大してしまいました。もうすぐイーモバイルは刑期満了ですが。わはは。

投稿: きっしー | 2009年3月12日 15:50

きっしー さん:

>これは永遠のいたちごっこになる可能性があります。

どうもそんな感じですね。

LTE というのは、モバイル WiMAX と同程度の規格かと思っていましたが、改めて調べてみると、その倍以上の速さのようですね。

最先端の技術は逃げ水みたいなもので、個々人の使用環境によって、「まぁ、これでしゃあないか」 みたいなサービスを選択するしかないですね。

投稿: tak | 2009年3月12日 23:25

takさん

まずは昔話をしますれば・・・(笑)

パソコン通信に毛が生えた程度の時代(Win95前夜ですね)は2400~9600bpsあたりがデフォルト、14400bpsで高速、28800bpsなら超高速だったのですね。
もちろん有線接続、所謂アナログモデム(厳密には不適切な表現ですが・・・)のハナシです。

ISDN64kは夢の高速デジタル回線だった時代もありました。時期的にはWin95ブレイク後だったでしょうか。56k(下り速度)モデムなんてのもありました。

勿論完全定額制は夢のまた夢。
NTTとテレホーダイ契約を締結して、2300~0800でネットに勤しんだ惚け青年は今や碌でもないオジサンに・・・そう、私です。(苦笑)

その後の有線接続の速度向上は、まさに技術と需要のいたちごっこの様相だったかと。
単位がbps→kbps→Mbpsと増加、千単位がいまや百万単位ですから。

そういう前時代の記憶が未だ鮮烈な私は、線も無いのに3桁kbpsというのは技術的考察を抜きにして単純に凄いと思うのですね。しかも従量制ではなく、完全定額制で。

なので私は納得して、出先ではウィルコム8xを使っています。ブロードバンド環境でははっきりと遅いですが、メール&軽いブラウジングなら使えなくもない。もちろん、動画やFLASHは基本回避の必要ありですが。それに総額では安いです。(定額3880円/月)

腰を据えてとなる場合は、自宅または宿泊先のLAN接続で、という形が取れるのも救いです。
(何も設備の無い出先での、仕事絡みでの接続必要がないためでもあります。)

きっしーさん

東京と伊豆の2拠点だけであれば、利用期間によっては双方に安いADSL回線(12Mでプロバイダ料金込みで2000円付近、除くNTT電話回線費用)とする手もありましたね。屋外で動き回ることが無いという前提ですが・・・。

しかし、takさんもきっしーさんもスピード狂(≒ヘビーユーザ)みたいですから、今更スポーツカーから原付ミニカーには戻れないってカンジでしょうか(笑)

そう云いながらも、実は私もWILLCOME CORE(2.5GHz帯)の速度にもコストパフォーマンスにも淡い期待を掛けているのですが。

投稿: 貿易風 | 2009年3月13日 02:11

貿易風さん

コメントありがとうございます。
おっしゃるとおり、固定回線を使えばよかったのですが、収拾がつかなくなり、毒を食らわば皿までとなってしまいました。。。

投稿: きっしー | 2009年3月13日 07:44

私の住んでいる所は、WiMAXの主要都市に入っていなくって思わず苦笑いです。(まあ福島県の場合、県庁所在地と商業都市が違うんでしょうがないんですが。)

うーん、地方にいるとモバイルインフラの格差を感じてしまうんで、どうしても導入に二の足を踏んでしまうんですよね。
県内の出張でも、携帯電話すら、下手するとFMラジオすら通じないところに行くこともままあるので。

でも、最近のモバイル併売形の格安ネットブックだったら、導入してみようかと迷っている今日この頃です。


投稿: 雪山男 | 2009年3月13日 08:56

貿易風 さん:

>パソコン通信に毛が生えた程度の時代(Win95前夜ですね)は2400~9600bpsあたりがデフォルト、14400bpsで高速、28800bpsなら超高速だったのですね。

私も Windows 3.1 時代から Nifty-Serve (あぁ、なんて懐かしい呼称 ^^;) でパソコン通信をしていました。

それ以前の DOS 時代は勤務先で、あれって多分、VAN 回線だったのかなあ、アジア地域の支部とつながってました。

どちらも同じぐらいの速さだったのかなあ。いずれにしてもほとんどテキストベースで、添付ファイルは別個に送る必要がありました。呑気な時代でした。

パソコン通信時代は、Nifterm (あぁ、これも懐かしい ^^;) という巡回ソフトで、メールといつも行くフォーラムの新規分をさぁ~っとダウンロードし、回線を切ってからそれをじっくりと読みます。

そして、レスの必要がある場合はあらかじめそのテキストを用意し、もう一度回線を接続して、Nifterm でさぁーっとアップロードするという手順でした。

その頃は、まだフツーのアナログ電話回線で、14400bps という速度でしたが、転送するファイル量が知れているので、それほど遅くは感じませんでしたね。

ですから、通信費はそれほどかからず、むしろインターネットの時代になって ISDN にしてから ADSL の定額制に移行するまでの 2~3年間の方がコストがかさみました。
(その間は、「インターネットって、いちいちリアルタイムで見に行かなきゃいけないから、うっとうしいなあ」 と思ってました ^^;)

そうした時代からすると、スペックは様変わりですが、やりとりする情報量がそれに伴ってふくれあがりすぎているので、それほど速くなったような気がしません。複雑な気分です。

投稿: tak | 2009年3月13日 09:01

きっしー さん:

>おっしゃるとおり、固定回線を使えばよかったのですが、収拾がつかなくなり、毒を食らわば皿までとなってしまいました。。。

「あちこち移動することが多いんだから、いっそモバイル回線一本にしてしまえ」 という発想は、理解できますが、そのモバイル接続サービスが一長一短で、ごちゃごちゃに …… というのは痛恨ですね。

私の場合は、自宅の Bフレッツ、モバイルの E-Mobile というのを、もう少し使い続ける以外なさそうです。

なにしろ、ようやく実家が E-mobile にカバーしてもらった段階ですので。

投稿: tak | 2009年3月13日 09:09

雪山男 さん:

>私の住んでいる所は、WiMAXの主要都市に入っていなくって思わず苦笑いです。(まあ福島県の場合、県庁所在地と商業都市が違うんでしょうがないんですが。)

福島県は、福島市と郡山市のどちらを中心都市と言っていいのか、わかりませんね。
旅行者として訪れる身としては、圧倒的に郡山市の方に魅力を感じてしまいますが。

山の中は、とても気持ちがいいですけど、通信インフラを考えると大変ですね。
磐城から郡山まで車で走っている間、ラジオの電波を自動で検出させようとすると、1時間以上探し続けてるなんてことがざらにありますね ^^;)

ただ、E-mobile は最近サービスエリアが使い物になるぐらいに広がってきたので、ネットブックとコミコミで導入すれば、そこそこ重宝すると思いますよ。

投稿: tak | 2009年3月13日 09:17

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: モバイル通信の日進月歩:

« スギ花粉の飛散はピークを過ぎたらしい | トップページ | 「アラカン」 と生活リズムの変化 »