顧客も有権者も、常に正しい(か?)
自民党の細田幹事長が「国民の程度が低い」と受け取られるような発言をした件に関して、民主党の鳩山代表が「政治家は決して持ってはいけない考え方」と批判したという。
このニュースで私は、米国の中堅スーパー、ステュ・レナーズの「顧客は常に正しい」という社訓を思い出してしまった。
この件は前にも書いた(参照)が、このステュ・レナーズというスーパーの売場のど真ん中には、この会社の有名な社訓を彫ったモニュメントが鎮座ましましていて、そこにはこう書いてある。
Our Policy:
Rule #1 - The Customer is Always Right.
Rule #2 - If the Customer is Ever Wrong, Re-Read Rule #1
つまりこの会社の「ルールその 1」は、「お客様は常に正しい」ということであり、さらに「ルールその 2」で、「もしお客が間違っていると思うようなことがあったら、『ルールその 1』をもう一度読み返せ」と言っている。どえらい徹底のしかたである。
マーケティングの世界では、この顧客絶対主義ともいえそうなマーケティング・ポリシーが一時とてももてはやされた時期があって、このスーパーには業界の視察ツァーが押し寄せた。私も数年前に、ニューヨーク近郊の店にちょっと寄ってみて、このモニュメントを自分の目で確かめたが、かなり立派なものだった。(画像で見てみたい方は、こちら)
これを確認した上で、私は件の記事で次のように書いている。
このポリシーが堂々と掲示してあるのは、売り場のど真ん中である。事務所やバックヤードではない。ということは、これは、社員ではなく、客に読ませるためにあるのである。客に読ませて、おだて上げるためにあるのだ。
つまり、とても巧妙な宣伝なのである。三波春夫の「お客様は神様です」という絶妙の決めぜりふと、同じようなものと思えばいい。
民主党の鳩山代表は、「国民の程度が低いなどとは、政治家は決して考えてはならない」と表明したが、実はそう表明することこそが重要なのだと、へそ曲がりな私は思ってしまうのである。腹の中でどう思っていようが、「国民は、有権者は常に正しい」と言っておくことが必要なのだ。
しかしながら「痛いニュース」などでは細田幹事長の発言に関して、「その通りなんだから訂正しなくてもいいのに」などと、鳩山代表よりずっとリアルな視点のコメントが付いたりしていて(参照)、この国の国民のレベルも、まんざら捨てたものじゃないと、私なんかは思ってしまった。
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コメント
その、程度の低いところから選出された方ですよね…。(選挙区云々ではなく全体群としての国民)
その方は、突然変異ですか?
それともその方は、国民ではないと…。
このような『国民』の使い方は、ヘソ曲がりを増長させちゃいますなぁ。
投稿: 乙痴庵 | 2009年7月27日 14:52
乙痴庵 さん:
>このような『国民』の使い方は、ヘソ曲がりを増長させちゃいますなぁ。
自民党には、スピーチライターっていないんでしょうかね ^^;)
投稿: tak | 2009年7月27日 23:25