政見放送を聞いていて思ったこと
私はラジオ派なので、テレビの政見放送というのは全然見ないが、ラジオから聞こえてくるのを聞くともなしに聞いている。
画像での演出がない音声(つまり、候補者のしゃべり)だけで聞いていると、この国の政治家たちの言葉による説得力のなさがよくわかって、ちょっともの悲しい気持ちになる。
とくに政党ベースの政見放送を聞くと、自民党はじいさんの素人芝居、民主党は学芸会みたいなできで、もう少しなんとかならんものかという気がする。たまにテレビの前を通り過ぎると、自民党の CM では、麻生さんの自分でしゃべりながら自分で小首をかしげる悪い癖が直っていないので、いかにも自信なげに見えるし。
ところで、今回の選挙は民主党の圧勝が既定事実みたいに語られていて、民主党は政権交代を前提にしているとしか思えないものの言い方をしている。しかし、本当に「民主党の圧勝」が実現するのだろうか。私はまだ少し懐疑的だ。
自民党は、いかに惨敗を防ぐかに戦略をシフトしているようにみえる。少なくとも保守の固定票だけは失わないために、「国を守る」というテーマを全面に押し出している。これさえ言っておけば、「民主党政権になったら、あの日教組に頭が上がらなくなるだろうなあ」という危機感が、保守層を辛うじてつなぎ止めるだろう。それは確かにある。
政権交代待望論者の私でも、民主党と日教組のつながりは、ちょっとやばいかなあと思う。私は戦後民主主義教育の、一番素敵だった頃の空気を吸って育った世代だが、一部なんだろうけれど、伝え聞く日教組の跳ね返りぶりは、かなりみっともないと思ってしまうのだ。
でもまあ、私の政権交代待望論は変わらないから、別にいいのである。私はなにも、民主党にずっと政権の座にいてほしいとも思っていないから、やばかったらすぐに次の政権交代を望むだけだ。要するに必要なのは、政権交代が当たり前にできるシステムである。これまでは、それがなかった。
と、こういうと「政権交代が目的みたいな言い方はおかしい」なんていう的はずれな批判が出てくるので疲れる。私は「政権交代のできる実効的なシステム」を、「必要条件」と言っているのであって、「十分条件」とは言っていない。こんな当たり前のことで低次元な議論をしたくないので、そのあたりはよろしく。
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コメント
民主党と自民党公認候補を天秤にかけると、若干、自民党公認候補のほうが重たい私の心情。世の中がよくなる政治よりも、私一人がよくなる政治をしてほしいです。政権が移ろうとも、私一人がよくなる政治をしてくれる人だったら、喜んで、うちの一家4票分、取りまとめます。
そんな小回りのきく政治家さんにがんばってほしい。
くれぐれも、世の中なんて、どうなったっていいのです。私一人がよければ、それでいいんですよ。と思って投票所へ足を運ぶことにします。
投稿: やっ | 2009年8月25日 20:15
やっ さん:
>くれぐれも、世の中なんて、どうなったっていいのです。私一人がよければ、それでいいんですよ。と思って投票所へ足を運ぶことにします。
なるほど、そういう選択もありかなと。
それぞれがその視点で投票すれば、OK ですね (^o^)
投稿: tak | 2009年8月25日 23:26