小沢昭一さんが 80歳なんだって
あの小沢昭一さん(小沢一郎ではない)が、『道楽三昧―遊びつづけて八十年』(岩波新書)という本を出されたそうだ。
「なに、80年だと !?」とビックリして Wikipedia で調べてみると、確かに「生年月日 1929年4月6日(80歳)」とある。なるほど、80歳に間違いがない。
いやはや、お元気なものである。あの TBS ラジオの名物番組 『小沢昭一の小沢昭一的こころ』 を聞いている限りでは、80歳とは到底思えない。同じ TBS の『土曜ワイドラジオ TOKYO 永六輔その新世界』を聞いていて、こう言ってはなんだが、「永さん、近頃、しゃべりがじいさんっぽくなっちゃったなあ」と思ってしまうのとはえらい違いである。
しかも、小沢昭一さんの方が永六輔さんより 4つも年上なのである。この若々しさは、驚異的だ。芸能というものをやっていると、年とりにくいのかなあ。
思えば、小沢昭一・著『私は河原乞食・考』は、私の人生の方向を決定づけた本の一つである。早稲田大学第一文学部演劇学科なんていう妙な学科を選択してしまったのも、高校時代にこの本を読んでしまったというのが、その理由の一つだ。その後の人生、経済的には一向にうだつが上がらないのは、この人のせいである。
TBS ラジオの『小沢昭一的こころ』には、ミヤサカお父さんという、ちょっとスケベだがいたって小心のオジサンが登場する。ただ「ミヤサカお父さん」は、固定的な人物ではない。しがないサラリーマンだったり、ミヤサカ薬局の店長さんだったりする。
昔、毎日新聞に連載されていた加藤芳郎さんの『まっぴら君』に、「まっぴら君」という固定した主人公がいなかったのと、ちょっと似ている。「ミヤサカお父さん」は、日本の中高年男子の最大公約数ともいえる。それを小沢昭一さんが絶妙の「口演」で語る。
私は小沢さんの歌う「唱歌」が好きだ。歌手ではないからこそ、「唱歌」があんなにも演劇的なのである。いつまでもあの「唱歌」を歌い続けてもらいたいと思う。
| 固定リンク
「ちょっといい話」カテゴリの記事
- 夏の川柳: 牛食ってヒトに食われるヒグマかな(2023.08.24)
- 税務署って、血も涙もあるのだね(2023.05.01)
- 香港のトラック・ドライバーの「グッジョブ」(2022.05.30)
- 「夢うつつ」の状態なら、結構おもしろいかも(2021.06.05)
- マグロと融合するマスクカバーが素晴らしい!(2020.05.03)
コメント
本当に永六輔さん
しゃべりが、驚くほど爺さん風になってしまっていますね
歯が悪いのか?(例えば総入れ歯が会わないとか)、とも思うのですが、口角の筋肉の鍛錬が足りないのではないでしょうか?
米国の政治家のかをなどでは、口の両側の顔面筋肉が非常に発達しています
日本語と違って英語は口を両側に大きく開かないと正しい発音が出来ない
政治家はひんぱんに演説するので、その筋肉が発達しているのです
永六輔さんも、おばあちゃん風のしゃべり方で、ベチャベチャと良くしゃべっているはずなのに (笑) 、どうしたことでしょうかね?
投稿: alex99 | 2009年9月23日 16:40
alex さん:
>永六輔さんも、おばあちゃん風のしゃべり方で、ベチャベチャと良くしゃべっているはずなのに (笑) 、どうしたことでしょうかね?
前に転んで肋骨を痛めたとかで、声を出しづらいんじゃないかと思います。
それで、あんなになってしまっているんでしょうが、固定化される前に頑張ってもらいたいですね。
投稿: tak | 2009年9月23日 20:19