(勝手ながら) 新聞に望むこと
近頃、本当に新聞を読まなくなってしまった。ニュースは電車に乗っている間に、iPhone で Google や 日経のサイトに行って読む。
朝のあわただしい時に、あの大きな紙の新聞を広げたり折りたたんだりして読んでいたのが、今となっては信じられないほどだ。フツーの情報収集なら、ネットで十分である。
十分どころではない。ネットでは複数のメディアの読み比べが容易にできるので、かえってありがたい。日本の新聞の記事なんて、どれを読んでもそれほど大した違いはないとはいえ、例えば、朝日と産経を読み比べたら、それはそれは、笑ってしまうほどの視点の違いがあったりする。
ところが、紙の新聞がまったく要らないというわけでもない。その証拠に、我が家では依然として新聞を購読している。私の妻はあまりインターネットとの親和性を発揮しなくて、相変わらずアナログの紙の新聞のファンだし。
ところが、私の妻とて紙の新聞のニュースを丹念に読んでいるというわけではないようなのだ。彼女が熱心に読んでいるのは、家庭欄とか文化欄とか書評欄とか、もっぱらそうしたページである。そして、実は私も新聞の文化欄などは、日曜日などにまとめ読みしている。だって、インターネットのニュースに載らないんだもの。
インターネットのニュースばかり読んでいると、頭の中身がフツーの会社のオッサンみたいになってしまう。それだけは避けたい。だって、つまらないじゃないか。どうしてネットのニュースって、政治、経済、国際、社会、スポーツ、芸能欄しかないんだろう。
ネットのニュースで文化欄や書評欄の記事が読めたら、こんな嬉しいことはないのにと思う。しかし、ほとんどの新聞社はそこまではネット配信してくれる気はないようだ。ということは、ニーズがないんだろうか。それとも、ニーズがないと、勝手に思いこんでいるんだろうか。
まあ、文化欄の記事をネット配信してくれないなら、それはそれでいい。そうした情報は、個人のブログなどで補えないこともないから。ただ、それでもいつもアクセスしているブログの管理人が、一人で広範な文化情報を伝えてくれるというわけじゃないので、新聞の情報も欲しいところなのである。
というわけで、結局のところ私の希望というのは、新聞が文化的情報を日曜版に集約してどっと届けてくれたらということなのだ。そうすれば、勝手な願いだが、新聞の定期購読なんかしないで日曜版だけを買って済ませることもできる。普段のニュースはネットで読めばいいから。
例えていえば、あのニューヨーク・タイムズの日曜版みたいなやつだ。普段の新聞の何倍もの厚みのあるやつ。そうなると、ほとんど週刊誌みたいなものかもしれないが、あくまでゴシップ中心でなくまともな権威のある文化記事を、一週間分まとめて読みたいと思うのである。
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