« 「デリニエーター」というものを廻る冒険 | トップページ | (勝手ながら) 新聞に望むこと »

2009年9月29日

Thunderbird から iPhone へのメール転送

以前はケータイなんて、通話と家族とのちょっとしたメールにしか使っていなかったのだが、7月に iPhone に乗り換えて以来、かなりヘビーに使いこなしている。

もしかして、スケジュール管理なども、これまでの「超」整理手帳 から iPhone に中心が移ることになるかも知れないほどだ。

7月まで使っていたケータイだって、スケジュール管理の機能ぐらい付いていたように思うが、それは形だけのことで、実際には使える代物ではなかった。なにしろ、あのテンキーで日本語を入力するのは、QWERTY キーボードに慣れ親しんだ私には拷問に近いものだったし、老眼になってしまった身には、画面の小ささも致命的だった。

ところが、iPhone は使えるのである。それに容量が 32GB もあるから、出張などでも必要な情報をすべて iPhone に放り込んでしまえば、これまでのように行き先やホテルの地図、飛行機や鉄道の乗り継ぎ、先方との打ち合わせの要点などをいちいちプリントアウトして、「超」整理手帳に折り込んで持って行く必要もない。

10年以上も慣れ親しんできた 「超」整理手帳 だが、このまま行ってしまうと、2010年版は買わないことになってしまうかもしれない。使い始めた頃は 「こんな便利な手帳はない」と思ったほどだが、時代は変わるものである。

「超」整理手帳 の最も便利なポイントは、必要な資料を A4 サイズでプリントアウトし、それを四つ折りにするとリフィルと同じサイズになるので、手帳のカバーに差し込んで持ち歩けることだった。これは本当に便利だったのである。

ところが、iPhone を使い始めると、これまでプリントアウトしていたものを、データとして持ち歩けることに気付いた。訪問先やホテルへの地図は、iPhone のマップ機能を使えばいつでも画面で見ることができ、それだけでなくリアルタイムでナビゲートまでしてくれる。

連絡先を登録するとき、電話番号だけでなく、最初はちょっと面倒だが、住所も登録してしまうと、あとはポンと指でタップするだけでピンポイントの地図を表示してくれる。初めて行くところや、年に一度ぐらいしか行かないので道順を忘れてしまいがちの訪問先を登録しておくと、方向音痴の私には後々とても便利なのだ。

飛行機や鉄道の乗り換え情報も、その都度 iPhone を見ればいい。細かいデータも、メールとして iPhone に転送しておけばいつでも見ることができるから、いちいちプリントアウトして持ち歩かなくて済む。ずぼらな私には、本当にありがたいことなのである。

ただ、この iPhone メールに転送するにあたっては、ちょっとした紆余曲折があった。私はメーラーに Thunderbird を使っているのだが、これで iPhone に転送すると、転送内容が eml として添付ファイルになってしまい、これがなぜか、iPhone では開いてみることができないのである。

しかたがないので、Gmail のアカウントに転送し、iPhone 標準ブラウザーの Safari からアクセスして開いていた。ブラウザーで見ると開けるのだが、iPhone デフォルトの「メール」という機能を使うと、開けないのである。サクサク見られるデフォルト機能が使えず、いちいちブラウザーを開くというのは、ちょっとしたストレスだった。

ところがこの問題も、いろいろトライしてみた結果、このほどめでたく解決した。同じ悩みを抱えている人もいると思うので、ノウハウを公開しよう。この問題は、Thunderbird 側の設定で回避できるのだ。

Thunderbird というメーラーはメールを転送するとき、転送される内容を本文中のテキストとしてではなく、eml として添付するのがデフォルトになっているようなのである。すると、iPhone で受け取った場合、開けなくて難儀なことになるのだ。PC でなら何のことなく開けるのに。

ということは、この問題の解決策は Phone の側ではなく、Thunderbird の設定にある。Thunderbird の側で、メッセージを転送するときの設定において、元のメッセージを「ファイルとして添付する」ではなく「メール本文に含める」にしてしまえばいいのだ。

やり方は、Thunderbird のメニューバーから「ツール - オプション」を開き、開いた小さなウィンドウで「編集 - 一般」を選択する。すると一番上にメッセージを転送するときの設定欄があり、プルダウンメニューから「メール本文に含める」を選択して、「OK」ボタンを押せば、それで終わり。(Version 2.0.0.23 で確認)

こうしてから試しに iPhone にメールを転送してみると、ちゃんと本文中に転送メッセージが表示され、Word, Excel, PowePoint などの添付ファイルまで、多少の文字化けや表示の崩れはあるが、開いてみることができる。どうせメモとして参照するだけだから、そのくらいの崩れは我慢できる。

これでいろいろなデータをいちいちプリントアウトすることなく、iPhone だけで持ち歩くことができるようになった。かなり身軽になった気がする。ますます使い勝手がよくなって、「超」整理手帳 の影が薄くなりつつある今日この頃なのである。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

|

« 「デリニエーター」というものを廻る冒険 | トップページ | (勝手ながら) 新聞に望むこと »

パソコン・インターネット」カテゴリの記事

コメント

現在使用中の携帯電話が、年明けぐらいに“年季明け”になります。

 外装を更新してでも使い続けようと思っていましたが、takさんの記事を拝読するに、心がぐらぐらしてきました…。

投稿: 乙痴庵 | 2009年9月30日 12:41

乙痴庵 さん:

> 外装を更新してでも使い続けようと思っていましたが、takさんの記事を拝読するに、心がぐらぐらしてきました…。

物欲刺激するのは本意ではないんですが、結構いいですよ。

評価が分かれるとしたら、単に好き嫌いの問題になるような気がします。

投稿: tak | 2009年9月30日 17:40

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: Thunderbird から iPhone へのメール転送:

« 「デリニエーター」というものを廻る冒険 | トップページ | (勝手ながら) 新聞に望むこと »