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2009年10月18日

『唯一郎句集』 レビュー #71

今、酒田に帰ってきている。相変わらずの晴れ男で、汗ばむぐらいの上天気だった。これなら、関東よりずっと暖かい。

しかし、明日からは雨模様になり、少し冷え込むらしい。ただ、つくばに帰る明後日は、またいい天気になるというから、ありがたいことである。

昨日は秋の季節の句だったが、次のページの 2句は、もう冬から初春にかけての句である。さっそくレビューしてみよう。

適齢の夜の裸体にて見下ろしたる盆梅

風呂上がりでもあるのだろうか、若々しい裸体で盆栽の梅を見下ろす。唯一郎が時折みせる官能的なイメージの句。

餅花の下に座す母は星が見ゆると言ふ

餅花とは、小正月の頃、木の枝に餅や団子を差して祝う行事。日本各地で今も行われているが、私の子どもの頃の酒田では、もう廃れていたと思う。だが、唯一郎の頃にはまだ行われていたようだ。

その下に座して、年老いた母が「星が見える」という。枝に飾った餅を星に見立てて言っているのか、あるいは母の目には本当に星が見えているのか。

短いが、今日はこれにて。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

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コメント

記事の内容と関係なくてすみませんが、昨晩、庄内の農業を紹介したテレビ番組がありましたよ。日曜洋画劇場の後でやってるエコ番組です。
地元の高校生がぶどうの搾りかす等をリサイクルして作った飼料によって、美味しい地鶏ができるようになったとのことで、その鶏を使ってアル・ケッチァーノの若い料理人がイタリア風親子丼を作っていました。
takさんの仰っていた通り、野菜おいしそうでした。
録画して送ってあげたかったですが、新しいレコーダーの使い方がよくわからなくて…

投稿: きっしー | 2009年10月19日 11:30

きっしー さん:

たった今、庄内から、帰ってきました。

>昨晩、庄内の農業を紹介したテレビ番組がありましたよ。日曜洋画劇場の後でやってるエコ番組です。

多分、その番組の流れているころ、そのアルケッチャーノのディナーを堪能していました。(本日付の遅い更新で、これからレポート予定)

その番組、YouTube にでも載らないかなあ。

投稿: tak | 2009年10月19日 20:57

それは、うらやまし~!

テレビで見るより、食べる方が良いに決まってるじゃないですか!

投稿: きっしー | 2009年10月19日 21:52

きっしー さん:

アルケッチャーノは、食べてみて損のないレストランでありました。

投稿: tak | 2009年10月20日 15:04

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