自民党の 「気骨」
麻生内閣が衆院選惨敗決定直後の 9月 1日に、官房機密費を 2億 5000万円も引き出していたというのが明るみに出て、世間ではびっくり仰天である。
それまで住んでいた社宅から出るときに、戸板や羽目板を取っぱずし、燃やして大宴会しちゃったみたいなイメージじゃないか。
選挙費用に消えてしまったんじゃないかというのが、もっぱらの見方だが、政党の選挙費用の穴埋めを官房機密費でしちゃったというなら、それ以前にもごく普通にやったいたことなんだろうなあ。初めからハンディキャップ・マッチしていたようなものだ。このハンデ戦に惨敗しちゃったんだから、自民党、よっぽど愛想尽かしされてたんだなあ。
とにかく、選挙に負けて野党になってからというもの、自民党は影が薄い。野党慣れしていないし、下手に現政権のあら探ししようものなら、ブーメランのごとくに自分たちの過去の所行に戻ってきそうなので、なかなか動きづらいところだ。そうするうちに、ますます影が薄くなる。
今朝、出がけにカーラジオで朝のワイド番組を聞いていたら、キャスターの森本毅郎さんが「自民党はもっと野党としての気骨を示さなければいけないんじゃないか」と言っていた。もっともな話である。
しかし、それに応えて評論家の小沢遼子さんが、「元々、気骨なんかなかったのよ」と切り捨てていた。選挙の地盤は親から譲られ、政局運営は官僚におんぶにだっこ、そして票は公明党に頼ってきたのである。これでどうして「気骨」なんてものが養えるかというのだ。これもまた、もっともな話である。
今回の「政権交代」というのは、民主党が勝ったというより、自民党が勝手に負けたのである。今の時点では、民主党に人が足りないので、地方選挙ではほかに票を入れる人がいないということで、自民党が負け続けずに済んでいるが、そのうちこの傾向も変わってくるだろう。
野党をやっているうちに夢まぼろしから覚め、自分の足で歩いてみて、失った「気骨」というものを少しは取り戻してくれないと、日本国としても困ってしまうんだがなあ。
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