「赤いスイートピー」を巡る冒険
デーモン閣下が女性ボーカリスト楽曲のカバーを集めたベストアルバム "GIRLS' ROCK Best" というのを出したらしい。先日、TBS ラジオの夜の番組にゲスト出演していて、その中から「赤いスイートピー」を聞かせてくれた。あの松田聖子ちゃんの大ヒット曲を、ちょっとおしゃれなロックにして歌っている。
この曲のアレンジは、スエーデン人のなんとかいう人が担当したらしい。そしてそのなんとかさんとのやり取りを英語でやっているうちに、デーモン閣下は「スイートピー」が英語では "sweet pea"、つまり「甘豆」なんだということを初めて知ったのだという。
彼はさすがに悪魔だけあって、花に関しては相当に疎いらしく、この年(10万何歳だか)になるまでそのことを知らなかったという。知ったのはレコーディングが済んでしまってからで、事前に知っていれば、カタカナ発音の「スイートピー」ではなく、それなりの発音で歌いたかったのにと、少しだけ悔やんでいた。
スイートピーが "sweet pea" であるというのは、私は子どもの頃から知っていた。それは、あのポパイのアニメのお陰である。あのアニメに出てくる赤ん坊の「スイーピー」が、"Swee'Pea" なのだ。私はそれが "sweet pea" の省略形で、花の「スイートピー」と同じなんだろうなあと思ってずっと見ていたのである。
ちょっとマニアックな話になるが、あのスイーピーが誰の子どもであるのかは謎である。ポパイとオリーブが結婚しているという事実はないようで、この二人の一粒種というわけではないようだ。
Yahoo 知恵袋に 「スイーピーって誰の子供なの?」 という質問があり、そのベストアンサーとして、「おそらく、オリーブの姉か妹の子であると思います」という回答が選ばれている。「時々スイーピーが登場するのは、スイーピーの両親が外出するとき、オリーブがベビーシッターを引き受けるという設定」だったからというのがその理由だ。(参照)
「なるほど」と、私は納得してしまったね。
ちなみに、あのハンバーガーばかり食べている「ウィンピー」は、"Wimpee" という名前のようだが、一時 "Wind pea" と表記されていることがあったと記憶している。「ふぅん、『風豆』か」と思ってみていたのだから、間違いないと思う。どういう紛れだったのか知らないが。
「赤いスイートピー」の話に戻るが、聖子ちゃんがこの歌をヒットさせた 1982年 1月の時点では、世の中に赤い色のスイートピーは存在しなかったのだそうだ。しかしその後、品種改良によって本当の赤いスイートピーが出現したのだそうである。(参照)
知らなかったなあ。詩が現実に先駆けてしまったのだ。オスカー・ワイルドの言った「ロンドンの霧」とはちょっと違うけれど。
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コメント
似たような例に「シクラメンのかほり」の後に
香りつきのシクラメンが開発されたりね。
投稿: Yoshie O. | 2010年1月29日 10:57
Yoshie O. さん:
>似たような例に「シクラメンのかほり」の後に
>香りつきのシクラメンが開発されたりね。
へぇ、それは知りませんでした。
シクラメンの香りって知らないけど、よ~く花を近づければ香りがあるのかなと思ってました。
いやはや、オスカー・ワイルドもびっくりのお花の業界です。
投稿: tak | 2010年1月29日 11:10