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2010年1月13日

暖冬なんだか、そうじゃないんだか

今月 5日に「暖冬というのはますます怪しい」という記事を書いたが、暖冬は怪しいけれど、厳冬というわけでも決してない。近頃、季節をどう感じたらいいか戸惑うことが多い。

「飯豊の空の下から・・・」 の mikio さんは、雪の積もった会津から「やっぱり暖冬では」と発信してくれている。

mikio さんの会津での実感は次のようなものだ。

思いがけない大雪に、暖冬の予想が外れたと気象庁も認めたそうですが、本当にそうでしょうか・・・?
確かに、降る時にはドカッと大雪だし、寒さも厳しいような気がするのですが、よく見ているとちょっとの間に雪が融けてなくなって行くスピードが速くて、ここ二三日除雪の行き届いた道路では路面が乾いているほどです。

そして、雪が一段落すると、まるで早春のようなお天気になってしまうのだそうだ。ずっと冬空が続き、毎日毎日雪が降り続くというような、典型的な冬の天気ではないようなのである。

酒田の父に電話してもそんな感じだ。さすがに「日本海側は暴風雪」という予報の時は「一歩も外に出られないから、冬ごもりしてる」なんてことを言っているが、それをやり過ごすと「もう雪は解けかけてる」なんて、拍子抜けするようなことを言うのである。

つまり、この冬は「典型的な暖冬」というほどのぽかぽか陽気が続くわけではなく、寒気が来れば来たでそれなりに冷え込むのだが、それが長続きしないという特徴があるみたいなのだ。要するに、寒気に体力がないのである。

それにいくら寒いと言っても昔ほどの寒さじゃない。私はつくばに引っ越してきてからもうすぐ 30年になるが、冬の夜にかけて寝る布団が、越してきた当初より 1枚少なくなっている。

うちの羽毛布団は 30年前に奮発して買った結構な高級品で、ものすごく保温性がいい。それが少しもへたらず、ずっと現役で活躍している。ところが、1990年代半ば頃までは、それでもこのふかふか羽毛布団の上にもう一枚、薄い布団をかけ、その上を毛布で覆わなければ寒くて寝られなかった。

ところが、最近はそんなことをしたら暖かすぎて眠れない。羽毛布団の上に毛布をかけるだけで十分だ。そういえば、昔は夜中にしょっちゅう水道が凍ってしまうので、ちょろちょろ水を出したまま寝るなんてことが多かったが、最近は何の対策を講じているわけでもないのに、水道が凍結するなんてことはまずない。

だから、中期的にはやはり温暖化しているとみるほかない。この温暖化している中で、時々思い出したようにそれなりの寒波がやってくるのだが、それにしてもなかなか意気地がなくて、すぐに息切れしてしまうということのようなのだ。

だから、この冬は、中期的視点では暖冬と言えば暖冬と言えないこともないが、短期的な視点での印象としては寒いときはちゃんと寒い。しかし、だからといって決して厳冬というほどのことではなく、要するに、何とも言いようのない冬ということのようだ。これからは、こういうのを「普通の冬」と思えばいいのだろうか。

さて、これから 2月に向かってはどんな推移になるのだろう。私が心配しているのは、関東の雪である。関東は例年、春先に雪が降ることが多い。日本海側の雪とは降るメカニズムが違うのだ。東海上を低気圧が通り過ぎるとき、気温が低いと雨でなく雪になる。

こうした天気図になるのは、真冬ではなく春先が多い。そしてその冬が暖冬だと、典型的な冬型の気圧配置になることが少なく、真冬のうちから春先のような天気図になることがある。つまり、暖冬だと関東には雪が降りやすいというパラドックスが生じやすい。

関東の人は雪に慣れていないから、本当にちょっとした雪でも大混乱になって、滑って転んだり、車がスリップ事故を起こしたりする。事故につながらないとしても、鉄道が遅れたり道路が大渋滞になったりするのは必至だから、その程度は覚悟しておくことにしよう。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」へもどうぞ

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