1時間半の昼寝 vs 20分の爆睡
眠い。春だからだかなんだか知らないが、とにかく眠い。世の中には「眠れない」なんていう、私には幸せに見えかねない悩みを抱えている人もいるが、私はとにかく眠くて仕方がない。
「いくら寝ても眠い」なんていう、ますます幸せな人もいる。私の場合は単純に「寝足りない」のである。睡眠時間が慢性的に不足しているのだ。しかし暇がたっぷりあって寝たいだけ寝ても、この眠さが解消するかどうかわからない。そうなったら私も、「いくら寝ても眠い」なんて言い出すかもしれない。でも、そう言ってみたい気もする。
私は春先と秋の深まった頃に 「眠いネタ」 を書きたくなるようだ。やはり季節の変わり目は眠くなるのだろう。まあ、こんな具合である。
春はとにかく眠い (2006/03/16)
季節の変わり目は眠い (2009/11/09)
で、今年の春もやっぱり例年通り眠いのである。帰りの電車の中で爆睡してしまう。私は常磐線快速電車の端から端まで、つまり上野~取手間を乗りっぱなしなので、大抵座れるというのが、いいんだか悪いんだかわからないところである。
上野駅で電車に乗り込み、座席に座っておもむろに iPhone を取り出して Twitter なんかを確認したりしているうちに、北千住に着く前から猛烈に瞼が重くなり、気を失うように眠ってしまう。そしてふと気が付くと、取手駅の直前の、利根川の鉄橋を渡っていたりする。
この鉄橋あたりで目が覚めればまだいいが、ふと気付くと取手駅のホームに入っていて、周りは全員下車してしまっていたりする。私だったら、終点についても爆睡している人がいたら起こしてあげるんだが、まったく人情紙の如しである。
取手が終着の快速電車ならまだいい。取手より先の土浦・水戸方面に行く中距離電車に乗って眠ってしまうと、えらいことである。私はまだそんなに先まで乗り越したことはないが、いずれにしても取手の先は列車の本数が極端に減るので、戻ってくるのが大変だ。
中距離電車に乗って眠ってしまい、ふと気付くと我孫子駅を出たばかりである。「おっと、あと 2駅で取手じゃないか。よし、次の天王台駅を出たら、また眠って乗り過ごさないように、立っちゃおう」なんて思う。そして、そう思っているそばからすぅっと眠りに落ちて、次に気付いたときには取手を過ぎたばかりだったりする。恐ろしいものである。
最近、"「1時間半の昼寝は1晩分の効果」、睡眠の新発見続々と 米国" という記事を読んだ。「昼寝と夜間の睡眠効果を視覚学習効果などを比較して調べたところ、1時間半の昼寝は、1晩分の睡眠に等しい効果を示した」とある。これを読んだら、昼寝がしたくてたまらなくなった。しかし平日の仕事中には、さすがに昼寝するわけにいかない。
しかし、がっかりしなくてもいい。「濃いダブルエスプレッソを飲んでも、20分の昼寝の効果にはかなわない」とも書いてある。考えてみると、常磐線の電車に乗って、北千住から取手に着く前の鉄橋あたりまで、大体 30分弱である。この間に爆睡してしまえば、睡眠不足がずいぶん補えるみたいなのだ。
確かに電車でこのくらい眠ってしまうと、取手駅に着いたときにはすっきりしている。あんなに眠くてたまらなかったのが、嘘のようだ。この「20分の昼寝」というのは、かなり使いでがありそうなワザのようである。
ああ、でもたまには本格的に「1時間半の昼寝」というのをしてみたい。これって、ものすごい贅沢のような気がしてきた。年とって隠居したら、昼寝をして暮らそうと思う。
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コメント
いつも興味深いテーマを筆致巧みに展開いただき、とても引き込まれてしまいます。
自分は喫煙をやめて以来、昼食後急激に睡魔に襲われるようになりました。
それもあり、この午睡について私も調べたことがあります。
高校の教育に関する件で、九州のとある私学では午睡時間を設けて学力向上に有効であったとか。
どうでしょう、午睡を30分間程度摂るほうが世の中効率的になるような気がします。
そういうことで、自ら運転しない電車での睡眠は羨ましい限りです。
投稿: jersey | 2010年3月11日 01:05
電車はよく眠れますね。それも不思議なことに、新幹線や特急・グリーン車など進行方向に向いたリクライニング可能なシートでくつろいでいるよりも、普通のロングシートの方がよく眠れます。私の場合、横揺れの方が眠りに誘われやすいのかもしれません。「あと一駅」で寝てしまう、というのは私もよくある話です。そして目を覚ますのは自分が降りる駅で、まさにドアが閉まりつつあるとき、というのも……。
投稿: 山辺響 | 2010年3月11日 09:38
jersey さん:
>自分は喫煙をやめて以来、昼食後急激に睡魔に襲われるようになりました。
昼食後に睡魔に襲われるのは、私も同様です。禁煙したのは30年以上も前なので、それ以前がどうだったかは、あまり記憶にありません。
ただ、高校時代の午後の授業が猛烈に眠かったのは覚えています。
(あの頃、タバコ吸ってたように思いますが、せいぜい 1日に数本だったからかな ^^;)
>高校の教育に関する件で、九州のとある私学では午睡時間を設けて学力向上に有効であったとか。
うぅん、「さあ眠れ」 と言われたら、かえって眠れないかも。どうかなあ。
>どうでしょう、午睡を30分間程度摂るほうが世の中効率的になるような気がします。
そうですね、正午から 3時までは、30分限定で 「うつらうつら部屋」 に逃げ込めるようにするというのがいいかも。
投稿: tak | 2010年3月11日 22:32
山辺響 さん:
>電車はよく眠れますね。
まさに、その通りです。
>それも不思議なことに、新幹線や特急・グリーン車など進行方向に向いたリクライニング可能なシートでくつろいでいるよりも、普通のロングシートの方がよく眠れます。
うぅん、私はどっちでも眠っちゃいますが、もしかしたら、緊張感の差なのかもしれませんね。
新幹線や特急は非日常的な緊張感がありますが、いつもの電車は慣れきっているので、安心して眠れます。
>そして目を覚ますのは自分が降りる駅で、まさにドアが閉まりつつあるとき、というのも……。
ありますね。そんなことが。
悔しさが一瞬遅れてこみ上げてきます ^^;)
投稿: tak | 2010年3月11日 22:41