近頃靴の防水性がよくなった
今日は朝から雨降りである。家を出てくるときはほんの小糠雨で、傘を差す必要もないぐらいだったが、東京都内についた 9時半頃からは本降りになった。昼になっても、ちゃんとした大粒の雨が降り続いていて、傘なしでは外を歩けない。
雨が降るたびに思うのだが、近頃、靴の防水性が良くなってとてもありがたい。そんなに高級な靴を履いているわけでもないのだが、かなりの大雨で道路が水溜まりだらけになっても、靴の中まで雨が浸みてくるなんていうことは滅多にない。安心して歩ける。
昔は、まともな雨の中を歩くと、革を通して水が浸みてきて、靴の中がグッポングッポンになってしまったものだ。そこまでいかなくても、靴下がびしょびしょになるのはしょっちゅうだった。近頃、そうしたことが絶えてなくなったのである。
子供の頃は革靴なんか買えなかったから、大抵ズック靴である。あれは単なる分厚い布だから、雨が降ったらびしょびしょになった。だから、雨の時はゴム長を履いたものである。ゴム長でも、ズボンがびしょ濡れになるような大雨だと伝って下に降りてくるから、まさにグッポングッポンの水浸しになった。
時が下って、学生時代になる。革製のカジュアル・シューズやウォーキング・シューズを履けるようになったが、当時の革靴は防水性が全然なってなかった。ちょっとした雨が降るだけで、革の表面にぽつぽつと水のシミができる。
その状態を過ぎると、たっぷりと水を吸い込んで色が変わる。その頃には、中の靴下がびしょびしょだ。撥水スプレーなんかをふりかけても、効き目があるんだかないんだか、さっぱりわからなかったものだ。
今みたいに雨が降っても安心して歩けるようになったのは、一体いつ頃からだったろう。考えてみると、そんなに古いことではないと思う。せいぜいこの 10数年ぐらいのことじゃなかろうか。
一時、「戦後、女と靴下は強くなった」なんて言われたが、「バブル以後、靴の防水性がよくなった」というのは確かなことだと思う。こんなに防水性がよくなっても、足が蒸れるようなこともとくにないし、技術というのは日常的なところで確実に進歩しているのだなあと思ってしまうのである。
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コメント
私が仕事のときに履いているのはREGALのごく定番っぽい革靴なのですが、特に防水性能を謳っているわけでもないのに、ほとんど気にならないですね。あと、靴底を見ても特に何の工夫もしていないようなのに、あまり滑らない。その点、某安売り店などで買う靴はどうもパッとしません。
「グッポングッポン」という擬態/擬音語が的確でよいですね(笑)
投稿: 山辺響 | 2010年3月24日 16:21
>私が仕事のときに履いているのはREGALのごく定番っぽい革靴なのですが、特に防水性能を謳っているわけでもないのに、ほとんど気にならないですね。
Reagal は昔から防水がいいですね。
私も一時、その信頼性故に Reagal ばかりはいていた時期があります。
今はカジュアルなウォーキング・シューズに鞍替えしましたが。
>「グッポングッポン」という擬態/擬音語が的確でよいですね(笑)
そうでしょう (^o^)
投稿: tak | 2010年3月24日 18:57