ジョンはそんなに正直なのか?
トイレというのはきれいに使いたいもので、それは店舗やビル、駅などのトイレにしても同様である。ところが、なかなかそうはいかないもので、とくに男性用便器の下などは小便で汚れていることが多い。
この汚れを防ぐ方法は、ごく単純なことで、要するに便器にしっかりと接近して用を足しさえすればいい。離れたところで小便するから、外に漏らしてしまうのである。それで、トイレの管理者はあの手この手で便器になるべく接近してもらおうと呼びかける。
大抵は、用を足す時の目の前の壁に、「一歩前進」とか「半歩前進」とか書いてあるが、ちょっと気の利いたようなのは、「いつもきれいに利用してくださり、ありがとうございます」なんて、初めからお礼の言葉が書かれたりしている。
これなんか、なかなかいい手で、初めから丁重にお礼されてしまっているので、こちらとしても、自然に気を付けて利用することになる。大抵の場合は、相手を最初に持ち上げておく方がいいのである。
最近、ちょっとおもしろいというか、あるいはちょっと変というか、まあ、どう言っていいか困るようなのを見つけて、写真に撮ったので紹介しよう。

左は秋葉原のヨドバシカメラのトイレに貼ってあるプレート。「大事なお客様に大切なお知らせ」なんてあるから、何かと思うと、「一歩前進にご協力願います」なんて書いてある。はっきり言って、あんまりいいセンスとは思われないなあ。
右側は、某老舗蕎麦屋のトイレにある。なんと額に入れられた色紙である。どんな大層なことが書いてあるかというと、「脇目せず一歩前進急ぐとも外に洩らすな松茸の露」と、ベタなことが書いてある。その下には英語まで添えてあって、"Please stand closer. Your honest John is not so long as you think." とある。
"Honest John" (正直者のジョン) なんていう言い方は、ずっと昔に何かの話のタネとして聞いたことがあるが、実際に使われているのは初めて見た。まさか、日本の蕎麦屋で初めて見るとは想像もできなかった。
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コメント
"Please stand closer. Your honest John is not so long as you think."
「not so long as you think」に、他人事ではない、確かな親近感を覚えました。
投稿: 乙痴庵 | 2010年4月 9日 12:32
乙痴庵 さん:
>「not so long as you think」に、他人事ではない、確かな親近感を覚えました。
そこはかとない寂寥感を伴いつつも (^o^)
投稿: tak | 2010年4月 9日 12:51
、"Please stand closer. Your honest John is not so long as you expect."
これなら有名医科大学病院のトイレで見たことがあります。
それ以来、 John はあれの隠語なのだろうかと気になって仕方がありません。実際はどうなんでしょうね。
投稿: ハマッコー | 2010年4月 9日 16:11
ハマッコー さん:
>"Please stand closer. Your honest John is not so long as you expect."
こっちの方が断然こなれてますよね ^^;)
私としても、"suppose" か "expect" にすべきだよなあと思ってました。
こんなのでこなれても仕方ないですけど。
投稿: tak | 2010年4月 9日 21:13