脳を使うと腹が減る
脳ってかなりエネルギーを消費する器官なんだそうだ。しかも、ブドウ糖しか消費しないらしい。私はケーキを食べるときに「砂糖の糖分って、ブドウ糖に分解されやすいから、脳にいいのよね」と、決まり文句のように言う女性を知っている。彼女にとってこの言葉は、免罪符のようなものなのだろう。
科学者とくに化学とか物理学とかの権威といわれる人に聞くと、ものごとをとことん突き詰めて考えている時というのは、かなり腹が減るそうだ。そんな時は、脳が相当にエネルギーを使っているらしい。
試しにググってみると、脳というのは、安静にしていても 1日に 120g、1時間に 5g ものブドウ糖を消費するという。臓器の中ではずば抜けて大食いなんだそうだ。だから、フィジカルな運動をしないでダイエットしたかったら、ものごとを理詰めでとことん考えるといい。ただ、いくら考えても考えて消費した以上のエネルギーをケーキで補ったら、元の木阿弥だ。
そして、脳はブドウ糖しか消費しないから、いくらとことん考えても、下腹にたまった脂肪は消費してくれない。脳って贅沢である。
脳のエネルギー消費が最大限に高まるのは、集中してものを考えている時で、そんな時は普段の 150%ぐらいのエネルギーを使うという。PC の CPU がガンガン熱を発するぐらいに、エネルギーを消費しているのだ。なんとなくわかる。必死に頭を使った時って、運動をした後ぐらいに疲れるし、冷却ファンが欲しくなるほど熱っぽくなるもの。
ただ、一度学んで身に付けてしまったことに関するタスクというのは、案外エネルギーを消費しないんだそうだ。手慣れた仕事というのは、なるほど、疲れないし、熱っぽくもならない。私なんか、何をテーマにしても結局同じようなことを語ってしまうタイプの物書きだから、うぅむ、ダイエットには役に立たないみたいなのだ。
新しいことにチャレンジしないと、エネルギーは脳で消費されずに、脂肪に姿を変えて下腹に蓄積されてしまう。なるほど、亀の甲より年の功とか言って、いつもの手慣れたタスクを楽にこなすようになると、下腹が出っ張るのは道理である。私ももう少しチャレンジングなことをしないといけないかなあ。
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コメント
確かに、午前中から気合いを入れて翻訳やっていると10時半くらいに空腹を感じることがあります。そういうことがごく稀にしかないのが問題ですが……(^^;
脳でブドウ糖を消費すれば、それ以外の消費エネルギーを脂肪から賄うことになって痩せる……なんて上手い話はないですかね。
投稿: 山辺響 | 2010年5月11日 10:18
山辺響 さん:
>確かに、午前中から気合いを入れて翻訳やっていると10時半くらいに空腹を感じることがあります。そういうことがごく稀にしかないのが問題ですが…… (^^;
あんまり得意じゃない分野の、やたら理詰めの翻訳を、根を詰めてやると、腹減りますね。
ぐったりします。
最近はそういう仕事をしなくて済んでいるので、腹が出る一方です ^^;)
>脳でブドウ糖を消費すれば、それ以外の消費エネルギーを脂肪から賄うことになって痩せる……なんて上手い話はないですかね。
体の中にエネルギー回路のスイッチかなんかがあれば、それをコントロールして …… なんて妄想を ……
投稿: tak | 2010年5月11日 16:09
>体の中にエネルギー回路のスイッチかなんかがあれば、
ありますよ、そういう仕組み。
http://www2.plala.or.jp/eddie/slim1/sl113.htm
糖分が不足すると、脂肪が糖に変換されて供給されるわけです。
脳を使うなら瞑想とかオススメです。
数学とか物凄いエネルギーを使いますが、頭の中はほとんど瞑想状態です。数字や記号を身体感覚で捉えて計算しているからです。武術の心得もある tak さんなら、きっとできます。体の隅々をイメージして、毛細血管に血が行き渡る様を言語より映像より深い感覚で捉えて下さい。
追記、タスクの話し凄くタメになりました。確かにテンプレができてると楽ですね。自分は文章を書くのが苦手なので意識してやってみます。
投稿: 夜の指揮者 | 2010年5月12日 00:32