茨城の「魅力度」が全国最低という件
地域や企業のブランド研究とコンサルティングを行う「ブランド総合研究所」(東京) という会社が毎年「地域ブランド調査」という大々的なリサーチをしていて、それによると私の住む茨城県の「魅力度」は、昨年に続いて今年も全国で最低の 47位なんだそうだ。
ちなみに、茨城以外の北関東の群馬、栃木、埼玉の各県も、それぞれ 41位、45位、43位と、低迷している。41位以下の 7県のうち、4県が北関東で占められているというのは、かなり極端なお話だ。残り 3県は、徳島県、福井県、佐賀県である。
茨城県のイメージがそんなにいいもんじゃないというのは、住んでいる私も認めざるを得ない。人に「どうして茨城県に引っ越したの?」と聞かれたら、「都内も千葉県内も、高すぎて家が買えなかったから、茨城県まで流れたのさ」と答えるぐらいで、引っ越してくる直前まで「なんでまた、茨城なんかに住まなきゃいけないんだ?」と思っていた。
まあ、引っ越してきて 30年近く経ってしまったので、今となっては「住めば都」みたいな気もしている。とくに県南のつくば周辺は、私を含め、都内から移ってきた人間が多いので茨城色が薄く、よそ者にも馴染みやすい。とはいえ、やっぱり時々は「茨城、だせぇ!」なんて思ってしまうこともあるが。
俗に「水戸の三ぽい」、「茨城の三ぽい」なんてことが言われる。水戸の人間は「理屈っぽい、骨っぽい、怒りっぽい」のが特徴で、茨城人は「怒りっぽい、飽きっぽい、忘れっぽい」んだそうだ。
ここでいう「茨城人」的要素の最も色濃いのは、水戸周辺ではなく、筑波山のちょっと北西に位置する下妻(あの映画『下妻物語』 の舞台)辺りだと言われていて、あの辺に行くと、それはもう茨城要素が充満しているのを感じる。確かに「怒りっぽい、飽きっぽい、忘れっぽい」のである。
それから典型的茨城人は、「大将、さすがだねえ! 立派なもんだねえ!」と声をかけられるのが大好きのようなのだ。それだけに、ちょっと金を儲けると檜造りの御殿みたいな家を建てたがるし、サンダル履きでベンツを運転してホームセンターやスーパー銭湯に乗り付けたがる。
まあ、こんなような要素が、茨城以外の北関東にもあるようで、どうも共通してイメージはあまりよろしくない。というか、そうした没イメージを埋め合わせるだけの要素を、全然演出しきれていない。
私の生まれた山形県なんか、茨城よりずっと田舎っぽいのに、この調査では 25位と中位に付けている。田舎っぽいならいっそ、ずっと田舎っぽい方が魅力になるのだ。中途半端がいけないのである。
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コメント
>田舎っぽいならいっそ、ずっと田舎っぽい方が魅力になるのだ。中途半端がいけないのである。
まったくその通りです。
わが群馬県も最下位にランクされたことがあり、納得でした。車の普及率全国一で、完全に車社会、郊外型ショッピングセンターの実験地とも言われており、人口に比してやたらに多いのが特徴です。おびただしい数の商業看板が道路沿いに林立しており、景観は極めて悪い。
街の景観を良くしようという発想はゼロで、荒地の雑草状態です。
同じ日本でも、景観の優れた地方都市はたくさんあるのに、群馬はなぜこうなるのと帰郷するたびにため息です。埼玉も納得ですね。
40位以下に関東の4県が入り、10位以内に関西の4県が入っているのも納得です。関西の食文化とか歴史には圧倒されるものがあります。
投稿: ハマッコー | 2010年9月16日 21:06