瞬間接着剤って、自分の指しかくっつかないんだもの
この世には 「瞬間接着剤」 というものがあって、本当にあっという間に、しかもごく少量でものすごい接着力が発揮されるようなのである。テレビ CM をみると、まさに鳥肌が立つほど感動的ですらある。
例えばこんなのとかである。
まさに信じられないような、驚異の接着力がアピールされている。
しかし、私は自分でこの瞬間接着剤を使ってモノをくっつけることに、まともに成功したことがないのである。本当に生まれてから一度もうまくいったことがない。あれは、自分の指以外はくっつかないものだと思っている。
あれって、まともにくっつけるためにはものすごい「コツ」みたいなものがあるんだろうか? しかし、CM をみる限りでは、本当にごく無造作にひょいひょいっとくっつけている。とくに変わったことをしているようには見えない。
ウェブをいろいろ当たってみると、あれはごく少量の接着液でないといけないらしい。あんまりたくさんの液を垂らしてしまうと、くっつきにくくなるんだそうだ。だから私も、ほんのちょっぴりで試してみるのだが、それでもやっぱり、全然くっつかない。
「おかしいなあ」 と思って指で触っちゃったりすると、突然くっついて取れなくなったりして、大あわてになる。指はこんなによくくっつくのに、どうして本当にくっついて欲しいものがくっつかないのか、謎である。まあ、悪いのは接着剤じゃなくて、ぶきっちょな私の方なんだろうけど。
結局、私は接着剤としては、「セメダイン」とか「ボンド」とか、ごくスタンダードなものを使うことにしている。時間はかかるが、ほぼ確実にくっつくんだもの。本当に、瞬間接着剤って、あれ、一体何なんだろう。
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コメント
紙いじりは得意ですが、液体類はどうも扱いが不得手です。
セメダインでさえ指がべちゃべちゃになってしまうのですが、何故かかえって瞬間接着剤をセレクトしがち。
どうせなら覿面なものをと思ってしまうのですね。
過ぎたるは及ばざるが如しとはこのこと?
投稿: 白玉 | 2010年9月18日 17:48
takさん、瞬間接着剤の接着力は確かに凄いのですが、あのコマーシャルの映像をそのまま信じちゃあいけませんよ。
いくら何でも出来過ぎ!
でもね、ちゃんと規定通りの手順を踏めば、例えば割れてしまった機械のパーツ(相当な力がかかる箇所)をくっつけて、その後10年以上何事もなく使えてたりします。
まあ、コツがあるのは確かです。
投稿: Miko | 2010年9月18日 20:31
白玉 さん:
>セメダインでさえ指がべちゃべちゃになってしまうのですが、何故かかえって瞬間接着剤をセレクトしがち。
へぇ、私と逆ですねぇ。
うまくやればちゃんとくっつくんですかね。
不思議。
投稿: tak | 2010年9月18日 22:18
Miko さん:
>瞬間接着剤の接着力は確かに凄いのですが、あのコマーシャルの映像をそのまま信じちゃあいけませんよ。
>いくら何でも出来過ぎ!
やっぱりそうですか。
>でもね、ちゃんと規定通りの手順を踏めば、例えば割れてしまった機械のパーツ(相当な力がかかる箇所)をくっつけて、その後10年以上何事もなく使えてたりします。
へぇ! そうですか!! (驚きです)
>まあ、コツがあるのは確かです。
そのコツが、どうも、よくわからんという感じで ^^;)
投稿: tak | 2010年9月18日 22:21
趣味で木工などをやっているので、瞬間に限らずいろんな種類の接着剤を使っています。
接着剤の使い方はどれも基本は同じで
材の表面はきれいにする(油、水、ゴミ、埃はきれいに取り除く)
接着する材は面で接触しなければならない。
接着剤を薄く一様に塗る。
塗ったらなるべく早く材を合わせて強く圧着する。
それぞれの接着剤指定の乾燥(または硬化)時間の間は圧着し続ける。
こう言うことを守ればどの接着剤も驚くほどの接着力を示します。
瞬間接着剤はこの硬化時間が非常に短いため圧着時間がほとんど要らないだけです。
これが守られていればコマーシャルのようなことも当然出来ます。
ちゃんと付ければ木工用ボンド(白くて乾くと透明)でも、木が割れても剥がれませんよ。
投稿: 蝠樂亭 | 2010年9月18日 23:11
すみません一部訂正です
>塗ったらなるべく早く材を合わせて強く圧着する。
ボンドやゴムのりは乾燥させてから圧着でした
投稿: 蝠樂亭 | 2010年9月18日 23:29
蝠樂亭 さん:
>接着する材は面で接触しなければならない。
私のやり方で、ここが怪しい気がします。
面の合わせ方が勝手すぎるような気が…… ^^;)
木工用ボンドとかだと、慎重にやるのでかなりうまくいくんですが、瞬間接着剤だと焦ってしまうのかなあ。
投稿: tak | 2010年9月18日 23:31
東亞合成さんともこうした接着剤を研究されていた人とも個人的なつながりがあるのですが、やはり特殊な接着剤と考えるのが正しいです。
ドイツに於いてもこの種の接着剤の市場は小さくはありませんが、通常の接着剤と使い分けするのが重要です。先日も力のかかるゴム部分の割れ目を何種類かの接着剤で修理を試みました。
最初は通常のボンドを使い柔らかさを失わないように縫合しましたが直ぐに力が掛かると剥がれました。そこで硬くなるのを危惧しながらも「瞬間」を使い先ずは成功しました。
木工に於いても接着面とその力の掛かる方向などをジックリ検討して、僅かばかりの接合面を正確に選定すれば通常の接着剤では適わない接合が出来ます。要するに、コロンブスの卵のように接合面を厳密に設定することが肝心です。切断面を拡大すれば分かるように、やはり最初のようには絶対合わさらないので、隙間の空いた切断面の一箇所が接合すれば他の箇所は離れているのは容易に想像出来るかと思います。逆に言えば、厳密に一点を接合するのと、その隙間だけに従来の接着剤をカマスのとは全く異なりますね。
投稿: pfaelzerwein | 2010年9月19日 03:27
pfaelzerwein さん:
接着剤の世界も、ずいぶん奥が深いんですね。
私のようなおおざっぱな人間には、なかなか大変ですわ。
投稿: tak | 2010年9月19日 09:12
接着剤を塗ったあと 接着面をきちんと押し付けます。 このとき 指がくっつくのを避けるためには
接着物を直接指で押さえずに、ポリエチレン(なければ その辺にあるビニール袋)を使って押さえます。
面に隙間が出来てしまったときや、接着剤を塗りすぎてしまったときは 押さえたまま 息を 「はぁー」(ふー では無く)と吹きかけて 少々待ちます。(本当に瞬間でつくのは CMのようにきちんと面が出ているときだけです。)
こんな感じで やってます。
投稿: Sam_Y | 2010年9月19日 16:53
Sam_Y さん:
ありがとうございます。
ふうむ、なんとなく分かってきたような気がします。
投稿: tak | 2010年9月19日 19:46
いつも面白いネタ有難うございます。takさんの窮状?に思わずしゃしゃり出てしまいました。長い引用となりますが以下をご覧下さい。
「まず、瞬間接着剤は水分がないと硬化しない接着剤だということを記憶して下さい。
人間の皮膚のように水分を多く含む物質の場合には、文字通り瞬間的に硬化し接着します。
プラスチックのように水分を含まない材料の場合には空気中の水分を吸収して比較的ゆっくりと硬化します。プラスチックのすき間などに多量の接着剤を流し込んだ場合などには、水分の吸収に時間がかかるため、硬化に一晩かかることもあります。
早く硬化させたい場合には、接着箇所を濡れタオルで覆うか、息を吹きかけるとうまくいくことがあります。息の中には水分が多く含まれているからです。
このようなわけで、エポキシ接着剤のようにほぼ温度だけで硬化時間が決まる接着剤とは異なり、瞬間接着剤の硬化時間は状況により大きく変化します。」
http://spiralspeaker.web.fc2.com/adhesive.html より
投稿: koji | 2010年9月21日 10:10
koji さん:
道理で、ゆびばっかりよくくっつくわけだと、得心いたしました。
ありがとうございます。
投稿: tak | 2010年9月21日 11:20