公共トイレのデザイン
仕事の関係で、栃木県に来ている。途中、昼食で某 「道の駅」 により、しばらくお茶を飲んでからトイレに入った。恥ずかしながら、「大」 の方である。
公共施設のトイレは、近頃目に見えてきれいになった。それに、鉄道の駅や道の駅などに至るまで、「大」 の方にはトイレットペーパーが備えてある。昔は空港や大型小売店のトイレならいざ知らず、駅のトイレなんかにトイレットペーパーはなかった。
多分、トイレットペーパーを備え付けないと、水に溶けにくいティッシュペーパーなんかを使われてパイプ詰まりが頻発し、復旧のための人件費の方が馬鹿にならないので、こういうことになったんじゃないかと思っている。それにしても、誰も見ていないところにトイレットペーパーなんか備え付けても盗まれないのだから、日本は平和な国である。
ただ、私が日本のトイレで今でも不満に思っていることがある。それは用を済ませてから水を流すためのボタンまたはペダルについてだ。
今日入ったトイレもそうだったが、水を流すためのボタンがやたら固いことが多い。力一杯押さないと、反応してくれないのである。あれでは指の力の弱い女性やお年寄りにはきついだろう。
さらに、中途半端な高さに「ペダルの形をしたノブ」が設置してある場合もある。足でなく、きちんと手で押せということなのだろう。しかし、あんなものを手で押す人なんていない。その証拠に「ペダルの形をしたノブ」の表面には、いつもべったりと靴底の跡がついている。
フツーの心持ちとしては、やっぱり足で踏んで水を流したいのである。形だって、いかにも足で踏みつけるためにあるみたいな形をしているし。しかしなぜか、それが「お行儀よく、きちんと手で押してね」といわんばかりの高さにあるのである。
こんな馬鹿なデザインがあるだろうか。あんなものは初めから足で踏めばいいような位置に設置すればいいのである。そうすれば何の問題もないのだ。しかしこんなことを言うと「足の不自由な人はどうするか」と言い出す人が必ず出てくる。
しかし、そもそも公共施設の、とくに和式のトイレなんか、足の不自由な人には使いにくいのだ。そのトイレに一人で入れるような人なら、足でペダルを踏むぐらいのことはできると想定するのが自然ではないか。それができなくても、杖でなら押せるだろう。
和式トイレに入れない人のためには身障者向けのトイレがあって、一応ユニバーサルなデザインになっている。なんだか、赤い光センサーみたいなのがあって、そこに手をかざしさえすれば水が流れるようになっている。しかしそこまでできるなら、便座に座っていた人が立ち上がったら、それを関知して自動的に水を流せばいいだろうにとも思う。
トイレのデザインというのは、考えられているところはものすごくよく考えられているが、そうでないところって、ものすごくおざなりなのだ。
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コメント
こ~ゆ~話題は好きなので(笑)
家庭用のトイレと、公共用の・・・、つまり公衆便所は、違った作りにして欲しいですね
ペダルは足で踏むというように
話は変わりますが
イスラム圏のトイレは、とりわけ、昔のトイレは、大変でした
インドネシアの映画館
トイレに入ってみると、トイレットペーパーなんか、全くなく、ちょうど、水道の蛇口があるだけ
つまり、そこで、水を出して、左手でそれをすくって、処理をするのです
昔のクエートの空港のトイレもすごかった
入ってみると、水浸しの床にゴムホースが蛇のようにのたうち回っている
これで、やはり、処理するわけです
今の新空港は、多分立派なものでしょうが、昔はそんなものでした
まあ、砂漠だと、水の代わりに砂で処理するらしいですが
投稿: alex99 | 2010年9月24日 16:07
立ち上がると同時に水が流れるアレですが、紙を使う時間的猶予がなくて結局二回流す破目になるんですよね~。個室でくらいのんびりしたい。笑
しかしまあ、世の中には
『だってキタナイから』
と洋式便器に土足で登って和式スタイルで用を足す若い強者(?)もいるようですのでトイレ業界も気が抜けませんね。
あとは力む方向と加減が大事です。
(お後が宜しいようで)
投稿: 白玉 | 2010年9月24日 16:45
alex さん:
>つまり公衆便所は、違った作りにして欲しいですね
ペダルは足で踏むというように
どうして全部そうしないのか、不思議でなりません。
イスラム圏はなかなか文化の違いがあるみたいですね。^^;)
投稿: tak | 2010年9月24日 22:21
白玉 さん:
>立ち上がると同時に水が流れるアレですが、紙を使う時間的猶予がなくて結局二回流す破目になるんですよね~。
センサーの設定次第なんでしょうけどね。
立ち上がると同時に水が流れるのは、トゥーマッチですね。
洋式トイレでしゃがむというのは聞いたことがあります。
それよりは、中腰で足腰を鍛えてもらいたいですね (^o^)
投稿: tak | 2010年9月24日 22:23
大昔、インドネシアのジャカルタのホテル(二・三軒しかなかった)のトイレに
『便器の上に乗るな!』という注意書きが、便器の上に乗って、しゃがんで用を足すイラスト入りではってありました
それはまだいいんですが、寮のコックのおばさんも、やはり、左手をトイレットペーパーとして使っているのに、その手で調理してくれていたんです
一応、用便後には、水で洗ってはいたでしょうが
どうりで、料理の味が濃かった(涙)
投稿: alex99 | 2010年9月24日 23:36
先日、駅のトイレに入りましたら、何と場外(後方)に誤爆した後でした。私もここで爆撃すべきか迷いましたが、一室しかなく余裕がなかったもんで、仕方なくそこで済ましました。
いつも思うのですが、なぜ和式便器の長さをあと10cm長く設計できないのか、それが無理ならなぜ便器の設置位置をあと10cm後方にずらせないのか、たったそれだけのことで、誤爆は防げると思うんですけどね。
トイレ業界は快適さを追及するのなら、誤爆を防止するための工夫をすべきだと思う。誤爆問題は和式水洗トイレができてからほったらかしである。
投稿: ハマッコー | 2010年9月25日 01:34
ハマッコーさん
男性に限って言えば、「小」の方は、消防ホースの方向を操作することによって誤爆は完全に防ぐことが出来ますね
しかし「大」の方は、消防ホースが無いので、誤爆を防ぐには、消防車自体が前進・後進で停車位置を調節しなければならない
こ~ゆ~哲学的な問題は、普段、考えたことがありませんでした
昔々、オランダに海外出張をして、同行した課長と一緒にトイレに入った時、課長が困っていました
課長は、非常に小柄な人なんですが、巨人国のオランダの小便器の位置が非常に高いところにあって、課長の消防ホースよりはるかに上に位置しているのです
結局、課長は、消防ホースを正月の出初め式のように「打ち上げスタイルの放水」にすることによって、無事に生理的欲求を解消しましたが
投稿: alex99 | 2010年9月25日 09:02
alex さん:
>大昔、インドネシアのジャカルタのホテル(二・三軒しかなかった)のトイレに『便器の上に乗るな!』という注意書きが、便器の上に乗って、しゃがんで用を足すイラスト入りではってありました
洋式トイレのように、腰掛けて用を足すというのは、世界的にはむしろ少数派で、しゃがむ方式が多数派なのではないでしょうか。
腰掛け式が国際的にもスタンダードになっているというのは、西欧が世界を席巻したということなんでしょうね。
>どうりで、料理の味が濃かった(涙)
得難い経験でしたね ^^;)
投稿: tak | 2010年9月25日 16:28
ハマッコー さん:
>いつも思うのですが、なぜ和式便器の長さをあと10cm長く設計できないのか、それが無理ならなぜ便器の設置位置をあと10cm後方にずらせないのか、たったそれだけのことで、誤爆は防げると思うんですけどね。
これは想像ですが、需要と供給の関係で、コンパクトな方が売れるんだと思います。
面積的な余裕がないんですよ。きっと。
設置位置に関してもそういうことなんだと思います。
投稿: tak | 2010年9月25日 16:32
alex さん:
>男性に限って言えば、「小」の方は、消防ホースの方向を操作することによって誤爆は完全に防ぐことが出来ますね
実際はそうでもないんです。
それは公共トイレの 「朝顔」の周囲を見ればわかります。
「一歩前進」 みたいな標語が貼ってあるのは、手前にこぼしちゃう人が多いからなんでしょうね。
それにしても、この話題、予想外に盛り上がってしまって、驚いてます。
投稿: tak | 2010年9月25日 16:34