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2010年10月26日

最近のコンビニ・レジの、奇妙な習慣

最近、コンビニやスーパーのレジで、奇妙な習慣が広まりつつあるのにお気づきだろうか。どういうことかというと、釣り銭の小銭をレシートの上に載せ、つまりレシートをあたかも釣り銭を載せるトレー代わりのようにし、両手でそのレシートの両端をもって、こちらの差し出した掌の上に置くのである。

こんな習慣が一体いつ頃から発生したのか、私の記憶では定かではない。ふと気付いたら、レシートと釣り銭を渡すときにこんな渡し方をする店員が増えていたのだ。私としては、「これって、一体どういうことなんだ?」と、理解不能である。

私がこの奇妙なやり方に気付いたのは、近頃、釣り銭の小銭を受け取り損なうことが増えたからだ。

スーパーやコンビニのレジからアウトプットされるレシートは、元々はロールペーパーである。ロールペーパーであるからして、湾曲した 「クセ」 がついている。その湾曲したレシートの上に、1円玉 2枚~3枚とかの釣り銭を載せて、両端を引っ張り気味に持ち、こちらの掌の上に置こうとするから困るのである。

掌の上に置いたとたんに、それまでレジ係の両手で引っ張られて平らになっていたレシートが、一瞬にして緊張から解放されて元の湾曲を取り戻し、その勢いで軽い 1円玉が吹っ飛んでしまうことがあるのだ。

私としては、「どうしてまた、こんなに受け取りにくい手渡し方をするんだ?」と、ちょっとだけムッときたものの、初めのうちは、そんな渡し方は、そのレジ店員の個人的なクセのようなものだと思っていた。ところが、どうやら個人的なクセじゃない。その同じ渡し方が今、俄然勢いを増して広まりつつあるようなのである。

どうしてそんな渡し方をするのか、その理由かもしれないと思われることが 3つほど思いついた。以下に挙げてみよう。

  1. 客がレシートに載った釣り銭を、そのまま小銭入れに入れられるように配慮した。客が直接小銭に触れなくて済むので、衛生的と思っている。つまり、客へのサービスのつもり。
     
  1. レジ係の女の子が、自分の指が客のオッサンの手に触れてしまうことがあるのを毛嫌いするあまり、そうしたやり方が考案され、それが広まりつつある。こっちは、従業員側の衛生を考えてのこと。
     
  1. レシートを別に渡されると怒り出すというエキセントリック客がいるので、自然に受け取らざるを得ないように、そうしたやり方が考案された。要するに、無用のトラブル回避のための、窮余の一策。

1番が理由だとしたら、前述の如く、釣り銭が 1円玉が 2~3枚とかの場合だと、レシートの湾曲が戻る際の勢いで吹っ飛んでしまうことが度々で、かえってやりにくい。床に落ちた小銭を拾わなければならないとしたら、かえって非衛生的だろうし。

実際、私は今月にはいってから、こうした釣り銭の渡し方をされたおかげで、3度ほど 1面玉が吹っ飛んで床に落ちてしまい、自分で拾うという経験をしている。さすがに、近頃は経験から学んで、慎重に受け取るようになったが、このメソッドは、客に余計な神経を使わせるという結果になっていると思う。

2番目だとしたら、お笑い草である。客の手に触れなくても、レジから小銭を取り出す段階で、もしかしたら雑菌だらけかもしれないところに指を突っ込んでるんだから。

3番目だとしたら、これまた面倒な話である。昨年の秋、神奈川のセブンイレブンで、レシートを渡されたという理由で激怒したというエキセントリックな客がいて、ネット上でも結構な話題になったことがある (参照)。

こうした馬鹿馬鹿しい事態を避けるために、コンビニ側では一時、レシートを渡すのに妙に慎重になったことがある。レシートを手渡す直前に、こちらの顔色を見ながら一呼吸おいて、渡していいのか悪いのか一瞬で判断しようとするのだ。あれもまた、妙な空気が流れるものである。

あんまり空気が妙になってしまうから、嫌でも自然に受け取らざるを得ないように、レシートを釣り銭のトレー代わりにして渡してしまうという、妙ちくりんな技を考えたヤツがいたのかもしれない。エキセントリックなヤツが一人いると、全体の流れがおかしくなってしまうということよくあるが、これもそんなものなのかもしれない。

いずれにしても、妙で面倒でうっとうしい習慣が広まりつつあるものである。コンビニというのは、「いらっしゃいませこんにちはぁ」 という妙な挨拶といい、変な習慣の宝庫である。

【10月 27日 追記】

夜の指揮者さんからのコメントのおかげで、正解は上記の 3番であると判明した。

釣り銭をレシートに乗せて渡すのは、「失礼である」として当初は禁止されていいたが、無用のトラブル回避のために、黙認されるようになったものらしい。

本文でも触れたが、「エキセントリックなヤツが一人いると、全体の流れがおかしくなってしまう」という顕著な例といえるだろう。

 

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コメント

まったく
私など、一円玉のみならず、他の硬貨もバラバラ落としてしまったことがあります
だいたい、紙のレシートと硬貨を一緒に手渡すこと自体、無礼だと思うんですが

それに、「1万円からいただきます」とか「これでよろしかったでしょうか?」とか、わけのわからないコンビニ語をしゃべらないで欲しい
セブンイレブンとかローソンの本社に、そういうクレームは来ないんでしょうかね?

投稿: alex99 | 2010年10月26日 19:00

alex さん:

やっぱり、大阪方面でもレシートに釣り銭載せて渡す方式が一般化してますか。

>セブンイレブンとかローソンの本社に、そういうクレームは来ないんでしょうかね?

こういう問題は、現場のバイトに言っても無駄なんですよね。彼らはマニュアル通りに動いてるだけなので。

かといって、上の方に文句言おうとして、本社に電話しても、電話を受ける係がバイトとそんなに変わらない立場なので、何を言ってもムダ。

で、結局、上の方には届かないと、そういうわけです。

投稿: tak | 2010年10月26日 19:29

何年か前にコンビニで勤めていた事がある私が解説しましょう、正解は3番です。
コンビニ(セブンイレブン)のマニュアルではレシートは客が拒んでも絶対に渡すことになっています。でも、いらないよって人がいたら現場では知らんぷりして渡しません。渡せよって人もいるので一応聞きます。レシートに乗せて渡すのは当時禁止されていました。そんな事をするのは失礼であると。
多分、この辺が黙認されるようになっちゃったんでしょう。

投稿: 夜の指揮者 | 2010年10月27日 05:16

夜の指揮者 さん:

なるほど、無用のトラブル回避策でしたか。

妙な客のせいで、おかしな習慣になってしまったわけですね。

情報、ありがとうございました。

投稿: tak | 2010年10月27日 11:18

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