「反日様のデモ」は「お伊勢様のお札」
「酒飲みが酒を飲むのに理由はいらない」というのと同様に、鬱積した不満のはけ口を求めるものにとっては、暴れるための名目が何だろうと知ったことじゃない。ちょっとしたきっかけがありさえすれば、あっという間に火がついてしまう。
今回の中国の「反日デモ」も、初めのうちは 5年前の投石、ペンキ投げと同様に、ほとんど「官製デモ」なのだとばかり思っていた。多少羽目を外して暴れて見せても、覆面も何もしていないのに、デモ隊からは逮捕者なんか出ない。それは、当局が「指導」まではしていないとしても、「限りなく推奨に近い黙認」をしているからに違いないと考えていたのである。
ところが、なんだか状況が違ってきているようなのである。当初は「本来なら政府に向けられるべき不満を『反日』に向けてガス抜きをする」という、いつものやり口かと思っていたが、それが当局の思惑通りには収束しない傾向が見え始めた。
四川省の成都や綿陽に飛び火した「反日デモ」はかなりアナーキーになってしまい、公安車両を転覆させたりという、もはや「反日」ではすまない様相を呈している。政府のコントロールの効きにくい地方から、こうした動きが今後も顕在化するだろう。
江戸末期に「空からお伊勢様のお札が降ってきた」というのをきっかけに「ええじゃないか」の狂乱状態が現出したように、「反日様のデモが通りかかった」というのがきっかけになって、そのデモの最後尾ではアナーキーな騒乱にすぎない状況が現出されるという、ハイリスクの状況になった。
今後は中国政府としても、これまでのような安易なガス抜きはやりにくくなっただろう。ということは、これまで以上に危険なガスが溜まるというアンビバレンツェが生じる。興味深くウォッチしていこう。
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コメント
ありがとうございます
私は、常に、中国の暴動は恐ろしく
中国に住む日本の方々の身の安否を気にしていましたし
毎日のニュースが心配なんですが
tak_shonaiさんのように
(よ~し、見ていてやろう)と、虎視眈々と狙っている
ような気分って面白いですね。
私も、
まねをしてみます~~
怖がってばかりいては
しょうがないな~~。ほんと。
投稿: tokiko6565 | 2010年10月18日 18:45
朱鷺子 さん:
テレビでは一番絵になる部分をフレーミングして放映しますが、ちょっと離れてみれば結構呑気なものらしいですよ。
5年前に「誰も損をしない反日デモ」という記事を書きました。
https://tak-shonai.cocolog-nifty.com/crack/2005/04/post_e7e3_1.html
あれから変わったのは、
・ 中国政府のコントロールが少し弱まりつつあって、ちょっとヤバイ
・ 日本の左翼勢力は、ものを言いにくくなってしまった
ということでしょうかね。
投稿: tak | 2010年10月18日 23:24