知っておく方がいい外国語の言い回し
最近の若い人はあまり外国に出たがらないようだが、まあ、何だかんだで外国旅行をする機会は、昔と比べればずっと増えている。それに伴って、グァムだのハワイだのの日本人の多い観光地では、ほとんど日本語で用が足せる施設も増えているようで、グループツアーなどでは、言葉の苦労はほとんどないみたいだ。
実は私は、観光で海外ツアーに参加したことのない人で、仕事がらみの出張でしか外国に行ったことがない。だから、日本人客で溢れる海外の観光地というのをあまり知らない。だが聞くところに寄れば、看板も日本語表記があるし日本語を話せるスタッフが多いみたいで、英語で話す必要なんてほとんどないというのである。
とはいいながら、私は自分が訪問する国で話されている言葉の決まり文句ぐらいは、いくつか覚えておくべきだと思っている。
最も覚えておくべきなのは、「ありがとう」に相当する言葉だ。英語なら "Thank you" で、これは大抵どこに行っても通じるが、できればその国の言葉でお礼をいう方が、ずっと気持ちが伝わる。ぎこちなく言う方が気持ちが伝わるかもしれないという、珍しい言葉である。
そもそも旅行先というのは、ちょっとしたことでも人に尋ねて教えてもらったり、人の世話になったりすることが多いので、礼を述べる機会というのはものすごく多い。日本人はあまり言わないが、レストランで食事をもってきてもらうだけでも礼を言う。
だから、旅行先では一日中何かでお礼を言っているようなものだ。それだけに、その国の言葉で感謝の気持ちを述べることは、旅行をスムーズにする上でもとても役に立つ。
この「ありがとう」とセットで覚えておくべきなのは、「どういたしまして」だ。英語ではいろいろな言い方があるが、"You are welcome." が一般的だろう。面倒なら "That's OK." でもかまわない。
次に覚えておくべきは、「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」と、「さようなら」「お休みなさい」の挨拶である。欧米では滞在先のホテルでエレベーターに乗ったとき、見知らぬ相手にでも挨拶をする方がいい。そうしないと、雰囲気的に妙に警戒されちゃったりして、こちらもストレスになる。できれば挨拶はした方がいい。
ただエレベーターで会うのはその国の人とは限らないので、英語でもいいが、外国人専用ホテルでもない限りやっぱりドメスティックの人の方が多いので、その国の言葉の方が雰囲気がいいと思う。時間帯によって使い分けるのが面倒なら、"Hello." だけで済ませるという手もある。
案外必要なのは、「ちょっとすみません」(英語なら "Excuse me.") と「トイレどこ?」(同 "I'd like to use men's room [ladies' room]." など)である。まあ、ちゃんとしたレストランとかなら英語だけでも通じるから OK だ。
そして、数を表す言葉である。欧米語は数を表す言葉が案外長ったらしいので、全部覚えるのはうっとうしいが、実際上は「3つ」まで言えれば最低限の用は足せる。それ以上の場合は、英語で言えばいい。
そのほかにも知っておく方がいい言い回しはあるが、最低限これでなんとかなる。いずれにしても、「ありがとう」のバリエーションだけは引き出しにたくさんあった方がいい。
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コメント
昔、私は、英語国以外の国への出張では、到着後、まず、現地語のポケット版の基礎単語辞書を買いました
なにしろ、駐在員事務所も無い、そこに日本人がいるかどうかもわからない国が多かったので、ホテルでは英語が通じるものの、少なくとも買い物とタクシーは、自力でなんとかする必要があって
だから、どこに行っても、最低限のサバイバル的なコミュニケーションは取れる自信があります
悪名高い?フランスでも、辞書を片手にフランス語をしゃべったら、タクシーの運転手でも親切でした
最近、あるポイントがたまったので、JALパックで(笑)香港に行きました
とても美味しい海鮮中華料理店での食事、みんな仲間同士でも押し黙ったままで、雰囲気はまるでお通夜でした
それに、日本人の舌に一番合うはずの広東料理なのに、【食べられない!】という人が続出
あんたら、ふだん、どんなモン食べてんねん!?(笑)
私は、ちょっとですが広東語がしゃべれるんです
そこでの食事中にあるサービスが欲しい時に、思わず「シュウチェ!(小姐)(ウェイトレスさん)」とウェイトレスを呼んで、ちょっとした注文をしたら、香港人のツアーコンダクターが「広東語しゃべれるんですね」と、おどろいていました
それからは、ウェイトレスさん達に、つたない広東語でしたが、思い出しながらコミュニケーションを取ったら(調子に乗る方なので)、ウェイトレス達も大変喜んでくれて、仲間同士で「あの日本人、広東語を話すよ」とも、話していました
本当にミニマムのレベルでも、現地語でコミュニケーションを取れ、相手に歓迎されるとうれしいものです
英語では、
excuse me(ちょっと失礼します)と sorry(謝罪)のちがいを誤用する人がいる
謝罪すべき時に、「ホイ ちょっとごめんなさいよ」では、怒る人もいそうです(笑)
もし、欧州のラテン諸国への旅行なら、ラテン語系のどれかの言語が片言でもしゃべれれば(例えばフランス語とか、スペイン語とか)、同じラテン語圏内でなら、ほぼ通用します
ラテン語系の言語って、ちがいは方言レベルですからね
中欧・東欧諸国なら、歴史的な背景からドイツ語がほぼ通用する
この頃は、若い人には英語の方が通用するようですが
北欧・オランダは英語が問題なく通用する
投稿: alex99 | 2010年11月15日 16:34
alex さん:
>昔、私は、英語国以外の国への出張では、到着後、まず、現地語のポケット版の基礎単語辞書を買いました
それは素晴らしいですね。
その国の言葉を話すというのは、もう、半分以上 「心意気」 というか、「やる気」 ですからね。
私も、何度も香港に行きましたから、挨拶程度は広東語ができたんですが、ほとんど忘れてしまいました。
覚えているのは、「ンーゴイ」と「ドーチェ」だけという情けないことになっています。
>本当にミニマムのレベルでも、現地語でコミュニケーションを取れ、相手に歓迎されるとうれしいものです
そうですね。
それに、現地人に好印象をもってもらうと、嫌な目に遭わずに済みます。
>英語では、
>excuse me(ちょっと失礼します)と sorry(謝罪)のちがいを誤用する人がいる
これは案外むずかしいですね。
ちょっとぶつかったぐらいなら、軽く "sorry" でいいですけど、例えば相手をぶっ飛ばすぐらいにぶつかっちゃったときは、軽々に "I'm sorry" なんて言っちゃいけないとか。
責任取らなくていいような時には軽い気持ちで謝る。
責任問題に発展しそうな時は、なかなか謝らない。
その代わり、謝るときには心から謝る。
日本の政治家は、この辺を理解していないみたいなところがあります。
>もし、欧州のラテン諸国への旅行なら、ラテン語系のどれかの言語が片言でもしゃべれれば(例えばフランス語とか、スペイン語とか)、同じラテン語圏内でなら、ほぼ通用します
私は、「グァンタナメラ」 を一緒に歌って、ムードでごまかしちゃいます (^o^)
投稿: tak | 2010年11月15日 18:45
tak shonaiさん
私のブログに引用させていただきました
事後ながら、ご了承賜れば、幸甚です
投稿: alex99 | 2010年11月16日 10:19
alex さん:
了解です。
投稿: tak | 2010年11月16日 13:58