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2010年11月 3日

Silly band って、ご存じ?

"Silly band" (シリーバンド) なるものをご存じだろうか? 今、米国の子どもたち、いや、下手すると大学生ぐらいまで大流行しているらしい。どんなものかというと、動物とか花とか文字とか、はたまた楽器とか、いろいろな形をしたゴムバンドである。こう言ってもピンとこないだろうから、いっそ画像でみればすぐにわかる (参照)。

早く言えば、いろいろな形の輪ゴムのようなものだ。で、これを何に使うのかというと、ブレスレッドのように腕に付けるのだ。こんな他愛もないものが、なぜか大流行しているらしいのである。

値段は 10個から 12個入りの袋で、どうでもいいデザインだと 1ドル弱だが、ディズニーやハローキティのキャラクターものは 3ドル以上するらしい。ただ、いくらキャラクターものでも、腕に付けてしまえば元の形なんてさっぱりわからなくなり、ただウニョウニョと波打った色とりどりの輪ゴムに過ぎなくなる。

大人の目から見れば、「一体何がおもしろいの?」ということになるが、米国の子どもたちはなぜか夢中で集めていて、フツーの子でも何十個ももっているらしい。まさに文字通りの「お馬鹿なバンド」である。

流行が過熱して、腕に何十本も巻き付けて血行障害になったり、友達との交換が行き過ぎて奪い合いになったりするので、一部では学校への持ち込みが禁止になっているところもあるようだが、多くの地域ではまだ流行は下火になっていないようだ。

米国というところは、なんだか変なものがはやるところだが、この silly band の元々のアイデアは、実は日本人が考えたものらしい。オリジナルは東京・浅草橋にある「デザイン工房アッシュコンセプト」という会社が、8年前にアメリカのギフト展示会に出品したものなのだそうだ。

ところがこの会社、意匠登録をしていないので、コピー商品が出まくりになっている。もし意匠権を取っていたら、今頃お蔵が建っていただろうが、同社の名児耶秀美(なごや・ひでよし)社長は、「子どもたちにも愛される日用品として海外で認知されれば本望」(参照) と、欲のないことをおっしゃっているようなのである。

まあ、宣伝費に換算すれば莫大なものになるだろうから、先行投資と考えればそれでもいいのかもしれないが。

これが日本に逆輸入されて流行する可能性もあるが、そうなったらネーミングが問題だろう。英語の "silly band" は、シリコンゴム(silicon rubber)製の、お馬鹿な(silly) なバンドというシャレなんだろうが、カタカナの 「シリーバンド」 ではあまりピンとこない。

「アニマルバンド」 でも、もはや動物の形だけではない広がりを見せているから、しっくりこないだろうし、「キャラゴム」 ではベタ過ぎる。何かいいネーミングはないだろうか。あるいは、日本の子はこういうものにはあんまり興味を示さないんだろうか。

 

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コメント

はじめまして。
貴殿のブログをいつも楽しみにしております。

へえ~、変形ゴムバンドが米国児童で大流行りなんですか。
おいらの幼少期も変な物が流行りましたよ。
酒蓋集め、シール集め、学校の廊下に腹這いになって、
ミニチュアのピンとパチンコ玉でボーリングゲームとか。
おバカな遊びを多くした子供の将来が、むしろ楽しみかなあ。

どっかのブログの聞きかじりですけど、
日本の文具はお洒落で可愛く、
欧米人への気の利いたプレゼントになるそうです。


投稿: ケジボン | 2010年11月 3日 19:05

ケジボン さん:

コメント、ありがとうございます。

>おバカな遊びを多くした子供の将来が、むしろ楽しみかなあ。

確かにそうかもしれませんね。

でも、輪ゴムで何して遊ぶのかなあという気もしますがね。

もしかして、手首に付けることのできるベースボールカードみたいなものかもしれません。

投稿: tak | 2010年11月 3日 21:20

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