庄内浜では 「小さなおじさん」 がハタハタ釣りをしている
我が故郷、酒田の海岸には、借り暮らしの「小さなおじさん」がいると、一部で大評判になった。庄内日報という地方紙の記事に載った写真にそれがはっきりと映っているのである。遠野には座敷童がいるのだから、庄内浜に「小さなおじさん」がいても不思議はないが、地方紙とはいえ、新聞に堂々と登場したのは今回が初めてだろう。
掲載された写真はこれだ (オリジナルは「庄内日報」)。
なにしろ、土地柄が土地柄である。何があってもおかしくない陸の孤島、庄内のお話だ。「小さなおじさん」が庄内浜に出てハタハタを釣っていても、ちっともおかしくない。ちっともおかしくないどころか、珍しくもなんともないことなので、新聞記事では「小さなおじさん」のことについては一言も触れられていない。
犬が人を噛んでもニュースにならないが、人が犬を噛んだらニュースになると言われる。いや、最近では犬が人を噛んでもニュースになることがある。庄内浜では、小さなおじさんがハタハタ釣りをするのは、犬が人を噛むよりも、さらに珍しくもなんともない日常風景なのだ。
もっとも、よく見ると、手前の大きく映った人たちは、岸壁と海を隔てる高いコンクリート塀の狭い縁に乗っていて、「小さなおじさん」は、その塀の下の遠くの方で釣っているように見えないこともない。後ろに停められている自動車の大きさと対比してみると、それがわかるようにも思える。
いや、しかしそれはうがちすぎた見方である。やっぱり、庄内浜には小さなおじさんがいて、ハタハタ釣りをしているのだ。なにしろ庄内のことだから。
【25日 追記】
2ch に 「秋田県で小人が魚釣りをする貴重な写真が発見され」とか、「秋田県で小人が発見されたらしい」とかいうスレッドが立っている。スレ主は秋田県と山形県の区別ぐらい確認して欲しかったなあ。
それに、秋田県に行ったら、小さなおじさん程度のものじゃ済まないのが生息しているんだから。
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