雀がいなくなってしまった
雀が減少しているのは全国的な傾向らしいが、我が家の周りでは減少なんていうものではない。なんと、雀がさっぱりいなくなってしまったのである。
妻はパンくずやご飯の残りなどを雀にあげるのを、ずっと楽しみにしてきた。毎朝台所の窓から庭に置いた台の上にひょいと投げてやると、雀たちが待ちかまえたように降りてきて、ちゅんちゅんと楽しそうについばむ。
ところが今年の夏を境に、雀たちが姿を消してしまったのだ。本当に一羽もやってこなくなったのである。知り合いたちに聞くと、近頃確かに雀が少なくなったとはいえ、さっぱりいなくなったなんてことはないという。ということは、我が家の近所に限って、雀がいなくなってしまったのだろうか。
どうしてこんなにぱったりと姿を消してしまったのかを考えると、どうみてもあの暑い夏を境にいなくなってしまったのが明白なので、猛暑が直接間接に影響していると思うほかない。
まず、雀は人家の屋根の隙間などに巣を作ることが多いというから、あまりの暑さに巣がやられてしまったのではないかと考えられる。雀の親鳥はなんとかなっても、卵が暑さにやられてかえらなかったのではないか。
それから、雀のえさとなる虫がいなくなったということも考えられる。例えば、今年の夏は蚊が極端に少なかった。暑かった上に雨も少なかったので、幼虫のボウフラのわく水溜まりができなかったのだろう。
さらにこの夏は、野菜が不足して高騰したことからもわかるように、地面が焼けてしまって草花もまともに生えなかったし、木の実などもできが悪かった。熊の餌が少なくて里に下りてくるほどだから、雀の餌も足りなかったのだろう。
とまあ、雀の激減の理由はこのように考えられるが、我が家の周囲だけが極端に減ってしまったということの理由はよくわからない。だがいずれにしても、今年の夏のような異常気象になると、自然界の秩序がかなり乱れてしまうことはよくわかった。
温暖化がこのまま継続したら、人間にとってもかなり生きづらい世界になることは間違いない。
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コメント
我が家の近くには結構雀はいます。犬とお散歩していると、すぐ近くにいてあまり逃げようともしないのが、最近不思議に思っています。
投稿: keicoco | 2010年12月17日 11:33
keicoco さん:
>我が家の近くには結構雀はいます。犬とお散歩していると、すぐ近くにいてあまり逃げようともしないのが、最近不思議に思っています。
日本中からいなくなったわけじゃないみたいなので、一安心です。
それにしても、我が家の周囲に雀が戻るまで、どのくらいかかるだろう。
最近は雀が逃げないどころか、「手乗りスズメ」 なんていうのまで出現しているらしいです。
喜ぶべきなのか、悲しむべきなのか。
投稿: tak | 2010年12月17日 15:17
東京でもすずめが減少しているらしいですよ。
さらに、フランスやイギリスでもすずめが減少しているようです。詳しくは四日付けの産経新聞をご覧ください。。
投稿: ハマッコー | 2011年1月 5日 00:45
ハマッコー さん:
>詳しくは四日付けの産経新聞をご覧ください。
読んでみました。
色々な要素が入り組んでいるみたいですね。
http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/100614/sty1006140757000-n1.htm
冬の季語にもなっている、ほわっと膨らんだ 「冬雀」 が近所で見られないのは、ちょっと寂しい気がします。
今年の春過ぎには戻ってきてくれるかなあ。
投稿: tak | 2011年1月 5日 15:05