栄養ドリンクと Energy Drinks
今朝、取手駅までの道でカーラジオを聞いていると、TBS の番組で、米国の "Four Loko" という飲み物の話題が出てきた。これは米国の "energy drink" というものであるらしい。
"Energy drink" というのは、日本でいうところの「栄養ドリンク」に近い存在というのだが、栄養ドリンクが疲れたおっさんの体力回復のためにあるというイメージなのに対し、エナジードリンクは若者がパーティなどでブアーっと盛り上がりたい時の景気付けに飲むのが一般的という違いがあるようなのだ。
このあたり、日米のメンタリティの差がありありと感じられておもしろい。日本では仕事疲れのマイナスを補うためにあると思われているようだが、米国では遊ぶために、元気をさらにプラスするためのものというのである。
それだけに、energy drinks の容器も日本のように渋い色のビン入りではなく、かなり遊び心に溢れた元気なデザインの缶が多いようだ(参照)。それから米国らしく、味もものすごく甘ったるいものであるらしい。
さらに "Monseter" という製品の訴求イメージは こんな感じ であるというのが、なんとなく伝わるものがある。要するに、仕事に疲れたうらぶれたオッサンの飲むものではなく、ガガーっといくためのものであるようなのだ。
それで、"Four Loko" である。これは、数ある energy drinks の中でもかなりの人気を博しているもので、驚くべきことにアルコール入り。しかもその濃度はビールの 3倍ぐらいの 12%というのだからおもしろい。
日本酒ぐらいの濃度のアルコール入りだけに、缶を一気にグビグビっと飲み干して、酔っぱらってしまうことが多いらしい。それどころか、ニュージャージー州のラマポ州立大学では新学期開始 (10月) からだけで、23人の学生がこれを飲んだせいでアルコール中毒のために病院へ搬送されたというニュースがある (参照)。
それだけに、複数の大学で「摂取禁止令」が出ているほどだ。日本の大学で栄養ドリンクの摂取禁止令なんていうのは聞いたことがないが、日米の文化の違いというのは、思いがけないところに現れるものである。
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