寒空と大学入試
昨日からいわゆる「センター試験」というのが行われているらしい。私が大学受験をした頃は「共通一次」とかいうのもなくて、各大学がそれぞれ入試問題を独自に作っていたんだと思う。今もそうしている大学があるのかもしれないが、なにしろ私はそっちの方面についてはほとんど何も知らない。
昨日も Twitter で「共通一次とセンター試験の違いも知らない」というようなことを書いたら、早速 Hiro_Eclipse さんが「名称変わっただけじゃなかったでしたっけ?」と教えてくださった(参照)。そんなこととは、ちっとも知らなかった。
いずれにしても、この受験シーズンというのは天気が悪い。受験生にははなはだ気の毒なことである。よりによってこんな寒い時期に入試を行わなければならないのだから、大変だ。
昨日から明日までの 3日間、仕事で水戸に通っているのだが、昨日の帰り道は水戸方面はみぞれになった。昨日の朝一番で、普通のラジアルタイヤをスタッドレスに替えてあったので、別にあせりはしなかったが、とにかく寒さが一番厳しくなる時期には違いない。
こんな時期に入試が行われるというのは、春の 4月に新年度が始まるという、日本独特の制度による。4月に新年度を始めるためには、入試はその前に済ませておかなければならない。
桜が咲き終わり、いかにも新たな気持ちで新年度が始まるのはいいが、それを保証するための入試時期を逆算して考えると、一番やっかいな時期になってしまうというのが、なかなか痛恨である。痛恨ではあるが、日本人のメンタリティとしてこれが一番ぴったりと来るようなので、長らく変わらずにきているのだと思う。
やれやれである。
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コメント
毎年この時期は受験生が気の毒になります。
入試が一発主義になってしまうのは、学力テスト一辺倒だからでしょうね。
選考する側はそれが一番ラク(受験料収入/コストとの関係も含めて)だからそうやってるんでしょうけど、志が低いと言わざるを得ません。
例えば東大などの難関校がアイビーリーグの大学のように学力テストに加えて、ボランティアとか課外活動の実績も選考基準として重視するようになれば、比較的短期間で日本の社会に地殻変動が起きるような気がするんですけどね。
ナントカ枠(某女優がtakさんの母校に入学したアレです)を作るだけでは意味がなくて、全面的に要件にしなければワークしないのですが。
上記のような学校にしてみれば、仮に学力面だけで非常に優秀な学生を他大学に取られたとしても、そういう大学の卒業生は企業にも人気がないでしょうし、色々な意味で評判が悪くなるでしょうから、長期的にはあまり競合にならないでしょう。
優秀な学生や高校のエネルギーを受験勉強以外のことに向けるカタリストになるのではないでしょうか。自ずと高校受験や中学受験の基準も変わってくると思います。
投稿: きっしー | 2011年1月16日 16:05
きっしーさん:
>例えば東大などの難関校がアイビーリーグの大学のように学力テストに加えて、ボランティアとか課外活動の実績も選考基準として重視するようになれば、比較的短期間で日本の社会に地殻変動が起きるような気がするんですけどね。
なるほど。
ただそうなると、ボランティアや課外活動の実績を、単なる点数主義ではなく、きちんと評価できる仕組みも必要でしょうね。
そうでないと、おざなりのアリバイ作りをする妙なノウハウが跋扈するでしょうから。
>優秀な学生や高校のエネルギーを受験勉強以外のことに向けるカタリストになるのではないでしょうか。自ずと高校受験や中学受験の基準も変わってくると思います。
高校や中学の教育は、結局大学入試に最適化する形で進められていますからね。
大学入試のあり方が変わらないと、何も変わらないでしょうね。
投稿: tak | 2011年1月16日 19:13
>ただそうなると、ボランティアや課外活動の実績を、単なる点数主義ではなく、きちんと評価できる仕組みも必要でしょうね。
その通りです。
そこを大学側は手抜きしていると言いたいわけです。
毎年何千人、何万人も入学生がいるからそんな手間はかけられないというかもしれませんが、最高学府がそういう粗製乱造では、グローバルな競争力もヘッタクレもないと思います。
国立大学の予算とか私学助成金の配分に関し、そうした入試改革への取り組みを考慮するようにすれば政策として機能すると思うのですが。
投稿: きっしー | 2011年1月16日 20:38
きっしー さん:
失礼しました。おかしな変換 (ミスタイプと単語登録の合わせ技) を修正しました。
>毎年何千人、何万人も入学生がいるからそんな手間はかけられないというかもしれませんが、最高学府がそういう粗製乱造では、グローバルな競争力もヘッタクレもないと思います。
>国立大学の予算とか私学助成金の配分に関し、そうした入試改革への取り組みを考慮するようにすれば政策として機能すると思うのですが。
「粗製濫造」 というのはその通りで、現状では受験テクニックに優れた要領のいい連中が大学に入り、要領よく就職し、要領よく無難に仕事をこなすだけということになっていますね。
私としても、一発試験の入試制度と新卒がリクルートスーツ着て歩き回る「就活」システムは、異様に見えます。
投稿: tak | 2011年1月17日 06:58