radiko を巡る冒険
先月 11日に「radiko というサイト」という記事を書いた。「インターネットの radiko(ラジコ)というサイトで、IP サイマルラジオ(Internet Protocol simulcast radio)が聞けるようになった」というお話である。
これまで私の居住するつくば地域は、ラジオの受信状態があまりよろしくないので、インターネットを通じてクリアに聞けるようになったのはありがたいと、概ね歓迎のトーンで書いている。ただ「県域免許制度」というシバリのために、地域的制限があることに関して、やんわりと疑問を呈しておいた。
これは、関東では関東のラジオ局、関西では関西のラジオ局しか聞くことができないというシバリである。せっかくの世界的メディアであるインターネットを、わざわざ地域限定に制限するという措置だ。
これに関して「radiko.jpの日本的構造」という池田信夫氏のブログを読んで、もはややんわりとした疑問では到底済まされない気がしてきた。氏のブログには、以下のようにある。
ネットラジオはiTunesに登録されているだけでも世界で1000局以上あり、私はいつもアメリカのジャズ系ラジオ局を聞いている。ところが日本では一部のコミュニティFMしかなく、それもJASRACが禁止しているため音楽はほとんどかからない。ラジコも2007年に検討が始まったが、その時間の大部分はいかに地域を限定するかの問題に費やされた。
ああ、なんという馬鹿馬鹿しいことであろうか。こんなシバリにとらわれて、簡単にできるラジオのネット配信に多大なコストを掛けてがんじがらめにし、地域限定というくだらないシステムにしてしまっている。
こんなシステムだから、私は里帰りしている時にはいつも楽しみにしている関東の番組が聞けず、それから山形放送の「ドンキーのいいのぉー庄内! という番組を関東にいては聞けないのである。
これは、地方局に番組配信するキー曲の利権を守るためとしか思われない。こんなチンケナことをしているから、ラジオは廃れるのである。一日も早く、日本中の番組を世界中で聞けるようにしてもらいたいものだ。
それから、JASRAC の著作権に関する醜いまでの既得権死守主義も、ネットの発展の阻害要因にしかなっていないから、何とかしてもらいたいものだと思う。
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